ヘイリー・ターナー(Hayley Turner)氏は7月3日にウィンザー競馬場においてフライングスパークル(Flying Sparkleマイケル・ベル厩舎)であっさり勝利を挙げたが、すぐに復帰して定期的に騎乗するつもりはない。
7月4日夜にブローパーク競馬場(ストックホルム北部)で開催された、世界中の一流女性騎手たちが技を競う第1回女性騎手サラブレッド世界選手権(Lady Jockeys' Thoroughbred World Championship)で、ターナー氏は最下位に終わり、現実に引き戻されたのだ。当分の間はITVとアットザレーシズ(At The Races)での役割に専念するつもりである。
同氏は7月5日、こう語った。「ブローパーク競馬場の選手権は素晴らしい機会でした。このような結果ではなくウィンザーのときのような好調を保てていれば、また違ったでしょう。でも結果は結果ですので、現実的にならなければなりません。ウィンザー競馬場で復帰戦を勝利で飾った後、女性騎手選手権はまさに確認のためのレースでした。堅実に取り組み続けなければなりません」。
「とにかく現在の仕事をやり続けようと思います。あらゆることを少しずつ経験できて幸せです。ITVとATRでの役割や、現在関わっているすべての仕事を楽しんでいます」。
ターナー氏は、北アイルランド代表のサミー・ジョー・ベル(Sammy Jo Bell)騎手やアイルランド代表のアナ・オブライエン(Ana O'Brien)騎手などと第1回女性騎手サラブレッド世界選手権(全5レース)に出場したが、栄冠を手にしたのはフランス代表のマリリンヌ・エオン(Maryline Eon)騎手だった。
ベル騎手が第1レースで2着となったのが、英国・アイルランドからの参加騎手3名の成績の中で最高位だったが、ターナー氏はすべてのレースに満足し、こう語った。
「世界中の女性騎手と競えたのは大きな収穫でした。これまでこのような大会には出たことはありませんでした。皆落ち着いていて、素晴らしいイベントでした」。
「アナ・オブライエン(Ana O'Brien)騎手とは互いに最下位にならないように競い合いました。負けてしまって残念です。主導権を取り、他の馬と競わせようとしましたが、上手く行きませんでした。いつもの私の乗り方ができませんでした」。
ターナー氏はこう続けた。「大きくてゆったりとしたコーナーと長い直線のある乗りやすい綺麗な競馬場でした。出走馬はすべてハンデ戦を走るような馬で、その多くが英国から輸入されていました」。
「2頭ほどズブいと感じる馬に乗り、やる気にさせようとしたのですが、鞭は首の下の部分に3回しか使えず、使用回数はしっかりと監視されていました。ルールは大変厳しく、あるトップジョッキーは制裁を受けたくないので、去年そこで乗ったときは鞭を持たなかったほどです」。
来年も招待されればこの選手権に参加するかという質問に対し、ターナー氏はこう答えた。「素晴らしい選手権なのですが、年に1度の開催なので、それまでに私の状況にも変化があるかもしれません。来年については分かりません。今回の出場も、1ヵ月前に決心しました」。
ターナー氏はその間、特別な依頼があれば騎乗するだろう。7月7日はグッドウッド競馬場で、レースではないが騎乗する。
7月8日にITVのサンダウン開催オープニングショーに出演する予定のターナー氏はこう説明した。「グッドウッド開催では、その公式賭事パートナーであるマッチブック社(Matchbook)のためにヘッドカムをつけてコースをギャロップします。私は同社のアンバサダーを務め、グッドウッドは騎乗スキルが問われる競馬場であることをデモンストレートします」。
By Graham Dench
[Racing Post 2017年7月5日「Turner concentrating on TV work after Bro Park brings her back down to earth」]