G1ジョッキーのダニエレ・ポルク(Daniele Porcu)騎手(34歳)は1月4日、がんと診断されたことを公表してから1ヵ月経たずして、ミラノで亡くなった。
ポルク騎手は11月26日、ジャパンカップでイキートスに騎乗して15着となっていた。その後12月8日に自身のフェイスブックにこのようなメッセージを掲載した。「自分がどれほど強いかなど到底知り得ない...強くなるしか選択肢がなくなるまでは(You never know how strong you are, until being strong is your only choice)」。
この投稿に対して、出身国のイタリアや拠点のドイツだけではなく世界中の多くの騎手から応援メッセージが寄せられた。
ポルク騎手を激励するために作られたビデオには、同国人のフランキー・デットーリ騎手やウンベルト・リスポリ騎手だけでなく、クリストフ・スミヨン騎手も参加した。
ポルク騎手は2008年にエステホ(Estejo ラルフ・ローヌ厩舎)でローマ賞を制してG1初勝利を果たした。このコンビは、その翌年の6月にプリンスオブウェールズS(G1 ロイヤルアスコット開催)に挑戦した(結果は8頭中8着)。
2008年シーズンの終了時に拠点をドイツに移した。最初はウーヴェ・オストマン(Uwe Ostmann)調教師、その後デインドリームで凱旋門賞(G1)を制したペーター・シールゲン(Peter Schiergen)調教師とコンビを組み、ポルク騎手はドイツで多くの成功を収めた。
「彼は素晴らしい騎手でした。悲しいです」と述べるシールゲン調教師は、ポルク騎手とコンビを組んでドイツで多くの勝馬を送り出しただけではない。2014年5月には英国のリングフィールド競馬場のチャートウェルフィリーズS(G3)をエメラルドスター(Emerald Star)で制した。同調教師は「競馬場だけでなく、朝の調教でもいつも明るく有能でした」と付言した。
大晦日をもって騎手を引退したスティーブ・ドロウン(Steve Drowne)氏はこうツイートした。「あまりにも悲しい知らせです。ダニエレ・ポルクは騎手としても人間としても素晴らしい人でした。34歳で逝ってしまうなんて早すぎます。このようなつらいニュースを聞くと現実を信じられなくなります。ご遺族にお悔やみ申し上げます」。
ポルク騎手は昨シーズン、イキートスでダルマイヤー大賞(G1)を制してG1・2勝目を挙げた。また9月には、トルコのヴェリエフェンディ競馬場でインターナショナルトプカプトロフィー(G2)をウネモンド(Wonnemond)で制し、国際的な知名度を高めた。
By Scott Burton
[Racing Post 2018年1月4日「Schiergen leads tributes after death of top jockey Daniele Porcu at 34」]