英ダービー(G1 6月2日エプソム競馬場)の登録確認段階での出走予定馬131頭が発表された(訳注:2016年12月の1歳登録段階では448頭)。この発表ほど、もうすぐ始まる平地シーズンへと気持ちを駆り立てるものはない。この出走予定馬リストは、9回リーディングサイアーに輝いたガリレオの影響力が"相変わらず強い"という印象を残す。
自ら2001年のダービーを制しているガリレオ(父サドラーズウェルズ)は種牡馬として、3頭のダービー馬、すなわちニューアプローチ(New Approach 2008年)、ルーラーオブザワールド(Ruler Of The World 2013年)、そしてオーストラリア(Australia 2014年)を送り出している。
現時点でのダービー出走予定馬131頭のうち実に18頭(約14%)がガリレオ産駒である。この中には将来が嘱望される3頭、すなわちケニア(Kenya)、ジェームズクック(James Cook)、ザペンタゴン(The Pentagon)が含まれている。3頭ともクールモア・パートナーズに所有され、エイダン・オブライエン調教師に管理されている。
しかしガリレオの支配力は産駒だけにとどまらない。種牡馬となったガリレオ産駒、すなわちフランケル、ニューアプローチ、テオフィロ(Teofilo)、ナサニエル(Nathaniel)、アンテロ(Intello)の産駒が131頭中28頭(約21%)を占める。
これら5頭の中で、フランケルは最多の10頭の産駒を出している。その中には無敗のG3勝馬エラーカム(Elarqam)がいる。それに続くのがニューアプローチ産駒の7頭、テオフィロ産駒の6頭である。そしてナサニエル産駒は3頭、アンテロ産駒は2頭である。
ガリレオはこのように種牡馬として18頭、2代父として28頭のダービー出走予定馬を送り出しているだけではない。ブルードメアサイアー(母父)としても9頭を送り出している。その中には、ガリレオの牝馬2頭が出産したドバウィ産駒(DubheとGhaiyyath)が含まれる(ちなみに、このリストにはドバウィ産駒は合計17頭いる)。
すなわち、ガリレオは父・2代父・母父としてダービー出走予定馬リストに55頭を送り出している。これは現時点でのダービー出走予定馬全体の42%を占める[訳注:なお、レーシングポストトロフィー(G1)を制して現在ダービーで1番人気のサクソンウォーリア(Saxon Warrior 父ディープインパクト)もこのリストに入っている]。
By James Thomas
[Racing Post 2018年3月9日「It's business as usual as Galileo dominates the Derby entries」]