タタソールズ社(Tattersalls)は、アニマル・ヘルス・トラスト(Animal Health Trust: AHT)が実施する腺疫に関する研究への資金援助を行う。
腺疫は、馬の伝染病としては世界中で最も頻繁に診断されている。感染力が強く、英国で年間600例以上発症していると考えられている。
AHTの研究者は今後3年間、タタソールズ社の資金援助の恩恵を受けることとなる。この資金は、新たな国際腺疫監視計画の始動に充てられる。国際腺疫監視計画は、腺疫による馬への影響を継続的に評価することを可能にし、長期にわたるさまざまな地域での腺疫の症状の解明を可能にする。
また、AHTの研究者は国際腺疫監視計画において収集された検体を通じて、腺疫の原因となる細菌"腺疫菌(Streptococcus equi)"の全ゲノム解読を実施できるようになる。これにより、腺疫が最初に定着するのを予防するワクチンの有効性が高められるだろう。
AHTのケヴィン・クレメンツ(Kevin Clements)募金・マーケティング担当部長はこう語った。
「タタソールズ社が私たちの腺疫研究プログラムへの資金援助に同意してくれたことを嬉しく思います。私たちは慈善団体として、タタソールズ社のような組織からの寛大な支援に頼っています。これにより、私たちは重要な役割を継続できます。馬は世界中をこれまでになく頻繁に移動しており、腺疫のような疾病の研究ほど重要なものはありません」。
タタソールズ社のギャヴィン・デイヴィーズ(Gavin Davies)セリ担当部長はこう語った。「英国とアイルランドでの弊社のセリにおいて、毎年約1万4,000頭ものサラブレッドがセリ名簿に掲載されます。伝染病の発症がどれほど馬主・生産者・調教師を悩ませるかよく分かっています。AHTにおける研究は、将来世界的に腺疫を予防する可能性を最大限に高めるのに役立つでしょう」。
By Mark Scully
[Racing Post 2018年11月20日
「Tattersalls funding to back Animal Health Trust strangle study」]