海外競馬ニュース 2019年03月20日 - No.11 - 3
ベットフレッド社、最先端医療機器購入のために一日の店舗利益を寄付(イギリス)[その他]

 ベットフレッド社(Betfred)は、ロイヤルマンチェスター小児病院が重要な医療機器を購入できるように、3月12日(火)のベッティングショップ1,630店の利益を全額寄付しようとしている。目標額は400万ポンド(約5億8,000万円)である。

 集まった資金は、最先端の術中磁気共鳴画像診断法(intra-operative Magnetic Resonance Imaging:iMRI)の装置を購入するために提供される。ベットフレッド社の創業者フレッド・ダン(Fred Done)氏は、この目標額に対し10万ポンド(約1,450万円)を保証しているが、もっと多くの金額を提供できることを望んでいる。

 このiMRIの装置は、グレーターマンチェスターだけでなく英国中において脳腫瘍・外傷性脳損傷・中枢神経系異常・てんかんの症状などで衰弱状態や命が脅かされる状態にある子供たちの治療に役立てられる。

 ダン氏にとってこの資金集めは大きな意味を持つ。同会長は昨年、妻のモー(Mo)を脳腫瘍のために亡くしている。

 同氏はこう語った。「私は喜んでこの切望されている医療機器を購入するために資金集めをしたいと思います。私自身の悲しい経験から、愛する人の命を助けるために世界最高レベルの医療機器を利用できることがどれほど重要であるかよく分かっています。人々のお役に立てることを光栄に思います。そして、集まった資金で最高級のiMRIスキャナーを購入できれば、全国からマンチェスターに連れてこられた重篤な病状の子供たちの命を助けるという結果につながるでしょう」。

 iMRIスキャナーは、執刀医が安全な環境にいながらにして手術中の子供にスキャン検査をすることを可能にする。それにより、手術はより精度の高いものとなり、回数を少なくできる。現状では、患者は手術の後にもう一度スキャン検査を受けられる状態になるまで数日待たなければならない。

 3月12日(火)はチェルトナムフェスティバルの初日であるほか、サッカーのUEFAチャンピオンズリーグの"マンチェスターシティ対シャルケ戦"などがある。

 ダン氏はこう付言した。「サッカーであろうとドッグレースであろうと、ベッティングショップのカウンターでの全ての利益が寄付されます。税金や賦課金を差し引いた額を寄付しますが、もし政府が税金を取らないと言うのであれば、その分も寄付します」。

 「昨年のチェルトナムフェスティバル初日の売上げはあまり良くなかったのですが、少なくとも10万ポンド(約1,450万円)は保証していますし、寄付額の上限も設けません」。

 「どのような結果になるかは誰にも分かりません。しかし私に言えることは、売上げが好調であればかなりの額を寄付できるということです」。

 この資金集めについてより多くの情報を得るためには、以下のウェブサイトを閲覧してください。
 https://rmchcharity.org.uk/imri-appeal

訳注:この資金集めには125万ポンド(約1億8,125万円)が集まり、フレッド・ダン氏は3月15日(金)、その額をロイヤルマンチェスター小児病院に寄付した]。

By Bill Barber

(1ポンド=約145円)

[Racing Post 2019年3月9日「Fred Done pledges to donate all Tuesday shop profit to children's hospital」]