英国では2019年競馬開催日程のうち90%以上において、理学療法士が騎手をサポートする。これは、サッカーやラグビーのようなスポーツに肩を並べることを目指す取組みである。
これまで理学療法士が待機していたのは、競馬開催日程の60%程度である。その割合を90%に引き上げることは、"騎手が受けられる医療の利便性を高める"という産業間共通の取組みの1つである。この取組みについては、競馬賭事賦課公社(Levy Board 賦課公社)から資金援助の承認が得られている。
他の医療スタッフとともに従事する理学療法チームは、急性および慢性の怪我に対応する一方、長期的障害を予防するために助言を与える。今年は約1,350開催日において、理学療法士がサポートを行う。賦課公社からの資金は、追加的な器具の購入のためにも利用される。
理学療法士の配備の拡大は、2020年以降も継続されると考えられている。最終的な目標は、英国の全競馬開催日に、理学療法士が立ち会うことである。
BHA(英国競馬統轄機構)の主任医療顧問であるジェリー・ヒル(Jerry Hill)博士は、「サッカーやラグビーの試合において、理学療法士が待機していないことなどありえません。賦課公社が追加的な資金援助を行ってくれたことに感謝しています。2020年もこの素晴らしい取り組みを続行し、全競馬開催日において理学療法士のサポートを維持できることを望んでいます」。
BHAは競馬場協会(Racecourse Association)、騎手協会(Professional Jockeys Association)、負傷騎手基金(Injured Jockeys Fund)とともにこの提案を行った。
By Jonathan Harding
[Racing Post 2019年8月17日「Physiotherapists to be available at 90 per cent of remaining fixtures this year」]