海外競馬ニュース 2019年09月26日 - No.37 - 4
プラスバイタル社、米国ジョッキークラブの同系交配研究に協力(アメリカ)[生産]

 馬科学企業プラスバイタル社(Plusvital 本社:アイルランド)は9月20日、コンサルタントとして継続的な契約を米国ジョッキークラブと交わしたことを発表した。

 同社は、サラブレッドの生産動向を分析する米国ジョッキークラブに対して、遺伝子に関する専門的なアドバイスやサービスを提供している。

 最高科学責任者のエメリン・ヒル(Emmeline Hill)教授が指揮するプラスバイタル社の研究チームは、同系交配研究などのサラブレッド遺伝子研究の経験が豊富である。同教授は馬遺伝子研究の分野で国際的に有名であり、2009年に"スピード遺伝子"を発見し、ユニバーシティ・カレッジ・ダブリン(UCD)で研究グループを率いている。

 ヒル教授はプラスバイタル社が米国ジョッキークラブと提携することについて、こう語った。

 「米国ジョッキークラブに協力する機会に恵まれ、とても嬉しく思っています。この重要な問題に対する同クラブの積極的なアプローチを評価しています。遺伝子は、血統以上の解決策をもたらし得るので、サラブレッドにおける同系交配の程度を測る上で中心的な要素となるはずです」。

 「ゲノム研究がサラブレッド種を支えるチャンスをもたらすことを強調するために、世界中の幅広い競馬統轄機関と私たちの研究について積極的に議論を交わしてきました。サラブレッド種の高潔性を確実にするという米国ジョッキークラブの責務と、最先端科学を通じてサラブレッドの生産と管理を支援するという私たちの目標は、共通のビジョンを提示しています。この提携関係は、競馬産業の利益のためにゲノム研究を利用することの将来性を示す証拠となります」。

Plusvital Press Release

[bloodhorse.com 2019年9月20日「Plusvital to Serve as Jockey Club Consultant」]