アスコット競馬場は、本馬場がまだ所々水浸しとなっているために、10月19日（土）の英チャンピオンズデーのレースを本馬場の内側に位置する障害コースで施行する。

　天気予報によると溜まった水が乾く可能性はほとんどないため、今週末に本馬場を使用する見込みはなさそうだ。

　このコース変更は10月16日朝に決定した。これにより、フィリーズアンドメアーズ（G1）、ロングディスタンスカップ（G2）、英チャンピオンS（G1）は、馬場状態がずっと良く、全般的に「稍重」、所々が「重」とされている障害コースで施行される。

　アスコット競馬場の馬場取締委員であるクリス・スティッケルズ（Chris Stickels）氏はコース変更についてこうコメントした。「関係者すべてのために、私たちはこのことについて明確にしたいと思いました。本馬場は自信を持ってレースを施行できるほど回復せず、天気予報も流動的です」。

　「私たちは、競馬場を訪れた視察団と話し合い、コース変更が妥当な措置だと考えました。今ではこの情報が発表されたので準備に移ることができます」。

　スティッケルズ氏はこう続けた。「障害コースは何ヵ月間も使用していませんので、良い状態を保っています。スウィンリーボトム（Swinley Bottom）の周辺は『重』となっていますが、本馬場ではその辺りが一番ひどい状態になっています」。

　「現在のところ、『稍重』と『重』が混合しており、雨が降っても対応できる状態です。3月からレースが行われていませんし、ほとんど摩耗しておらず、私たちはこのコースの状態に満足しています。今後雨が降らないようであれば、障害シーズンに向けて散水しなければならないほどです」。

　それでもスティッケルズ氏は、今後レース日を含み毎日雨が降るという予報があるため、空模様を注意深く見守り続けるだろう。直線コースはすでに重くなっている。

　2006年に再敷設された直線のマイルコースの下には、砂質の路盤と砂利の層があり、これが馬場の排水を迅速なものにしている。

　同氏はこう続けた。「重馬場で雨予報のときはいつも不安です。現在排水が進んでいて良い状態ですが、注意深く見守らなければなりません」。

　「天気予報は常に変化しています。今日の午前8時30分までに2.5㎜の雨が降り、おそらく今日はあと1.0㎜降るでしょう。明日は2～3㎜、金曜日には7～8㎜、土曜日には4～5㎜が降るとされているので、結構な雨量となります」。

　土曜日のレースの順番にも変更があり、現在ロングディスタンスカップは第2レース、フィリーズアンドメアーズは第3レースとされている。

　これら2レースは以下のように競走距離が変更された。

　・ ロングディスタンスカップ

　1マイル7ハロン209ヤード（約3209m）⇒1マイル7ハロン127ヤード（約3134m）

　・ フィリーズアンドメアーズ

　1マイル3ハロン211ヤード（約2406m）⇒1マイル3ハロン133ヤード（約2334m）

By David Baxter

［Racing Post 2019年10月16日「Ascot to use inner hurdles track for Champions Day with round course waterlogged」］