名牝ウィンクス(8歳)はチッピングノートンS(G1 ランドウィック競馬場)を比較的簡単に制して、ハリケーンフライ(Hurricane Fly)の記録を超える史上最多のG1・23勝を達成した。
アイルランドのウィリー・マリンズ(Willie Mullins)調教師が手掛けたハリケーンフライは、2008年~2015年にハードル競走でG1・22勝を果たした。その中にはチャンピオンハードル(G1)2勝が含まれており、レパーズタウン競馬場で出走したG1・10レースは全て制している。
しかし同馬のこの驚異的な数字は、ウィンクスが樹立した記録と比べるとかすんでしまう。ウィンクスは単勝1.08倍で支持されてこのレースに臨み、連勝記録を31勝に伸ばした。
"この日に連勝記録が終わってしまうかもしれない"と一瞬頭をよぎったとしても、無理のないことだ。
しかしチッピングノートンSは通過点だと思われていた。ウィンクスが圧倒的な勝利を見せて終わりのない連勝記録を伸ばす1戦に過ぎなかった。
ウィンクスは『ワールド・ベストレースホース・ランキング』で1位タイである(もう1頭はクラックスマン)。豪州ではこの4年間ウィンクスに並ぶような馬は出てこず、同馬は今や絶頂期を迎えている。
しかし、ハッピークラッパー(Happy Clapper)がゲートを飛び出して断然トップに立ち、鞍上のブレイク・シン(Blake Shinn)騎手は夢に向かって走っていた。ウィンクスの連勝記録が途絶えてしまうのではないかと一瞬考えるのは、おかしなことではなかった。
ハッピークラッパーは良い勝負をしたが、またもや豪州人が大好きなウィンクスがたぐり寄せるように同馬に並び、追い越して先頭でゴールした。
ヒュー・ボウマン騎手はこう語った。「ウィンクスはすごい馬です。ブレイクは今日、本当に良いレースをしました。まるで2017年チェルムズフォードS(G2)にレッドエキサイトメント(Red Excitement)に騎乗したジョシュ・パー(Josh Parr)騎手が取ったような作戦でした。しかし、ウィンクスは完璧で素晴らしい競走馬です。彼女を形容するのに他の言葉は見つかりません」。
「レース映像を見ると、700m付近で彼女がレースに集中していなかったと感じるかもしれません。ブレイクもそう考えていたのかもしれませんが、私は彼女が追い上げると分かっていました。ハッピークラッパーがスピードを保つことはできないだろうし、ウィンクスには態勢を整えれば差し切るエネルギーがあるだろうと思っていました」。
「正直なところ、彼女を追ってはいましたが比較的簡単に勝ちました。それに、鞭を入れていたなら、彼女はさらに2馬身引き離してゴールしただろうと思います」。
「ブレイクは意外な方法でウィンクスに挑む数少ない騎手の1人です。実は、彼がスローペースのレースを作るだろうと予想していました。しかし彼はそうすれば勝てないと気付いたのでしょう。それと反対の戦略で挑みました」。
「今回は出走頭数が少なく、戦った相手はトップクラスの馬ではありませんでした。しかし実際のところ、トップクラスの馬は彼女に挑戦してきません」。
ウィンクスは今回の勝利で、チッピングノートンSを4連勝した。これは1999年~2002年に同レースを連覇した偉大なタイザノット(Tie The Knot)と並ぶ。
By Racing.com/ Brent Zerafa
(1ポンド=約145円)
[Racing Post 2019年3月2日「Winx sets world record for Group 1 wins with Chipping Norton success」]