ドイツ競馬は5月1日に再開されるかもしれない。その場合、6週間にわたって無観客開催とし、賞金は50%カットされる予定。
ドイツの競馬統括機関は競馬再開に関する計画の詳細と、観客不在のため賞金を半分削減するが最低レベルは3,000ユーロ(約36万円)に保つことを発表した。
ジャーマンレーシング(German Racing)は移動距離を最低限にすることを念頭に、この期間にレースを施行する競馬場を選んでいる。そして、無観客競馬を5月1日にハノーファー競馬場で始め、6月15日にミュンヘン競馬場で終えるプログラムを提案している。
修正されたスケジュールには重賞やリステッド競走も含まれる。昨年5月にメインエディション(Main Edition マーク・ジョンストン厩舎)が制した独1000ギニー(G2)は、6月7日にデュッセルドルフ競馬場で開催される予定。
新型コロナウイルスの感染拡大により、ドイツ競馬は3月16日から中止されている。4月18日の再開を目指していたが、その計画は4月上旬に却下された。
ドイツでは新型コロナウイルスの感染例が15万648件報告されているが、他の欧州諸国に比べて死亡率が低い。4月23日の時点で、英国での死者数は1万8,100人だが、ドイツでは5,315人である。
ジャーマンレーシングの理事長であるミヒャエル・フェスパー(Michael Vesper)博士は、競馬開催の調整は各地域の当局とともに行うとし、「必要とされる規制の要件を確実に満たすことができます」と述べた。
競馬開催日の執務員はその報酬が半分にされ、ドイツのブックメーカーは競馬が完全に再開するまで賭事の提供を差し控えるように求められている。それまではジャーマンレーシングのウェブサイトで、レースは無料で生中継される。
ジャーマンレーシングのヤン・ポマー(Jan Pommer)社長はこう語った。「これは全面的な競馬中止の状態から、通常どおりの観客の前での競馬開催へ向かうまでの"過渡期"です。この期間がすぐに終わり、もはや必要でなくなることを望んでいます。競馬場でレースを施行できるこの機会を最大限に活用して、さらに一層多くの人々に素晴らしい競馬を提供したいと思っています。新しいファンを獲得することも望んでいます」。
By Jonathan Harding
(1ユーロ=約120円)
[Racing Post 2020 年4月10日「Rescheduled Classics and 50 per cent prize-money cuts: Germany's comeback plan」]