海外競馬ニュース 2020年08月13日 - No.31 - 4
購買後のコルチコステロイドと気管支拡張薬の検査が可能に(イギリス・アイルランド)[生産]

 タタソールズ社とゴフス社は、コルチコステロイド(corticosteroid)、そしてクレンブテロール(clenbuterol)を含む気管支拡張薬(bronchodilator)の使用に関する新たな規制を導入する。これは、両社のセリで購買された全ての1歳馬、現役競走馬(2歳ブリーズアップセール上場馬も含む)、引退競走馬を対象とする。

 この新たな規制は、英国・アイルランドの1歳セールのシーズン開始時から導入される。シーズン最初のセールは、9月1日・2日のゴフス社UKプレミア1歳セール(ドンカスター)である。

 新たなセリ条件により、購買者はセリ後にコルチコステロイドと気管支拡張薬(クレンブテロール)の検査を購買馬に受けさせることができる。申請のないコルチコステロイド使用による陽性反応、もしくは気管支拡張薬(クレンブテロール)の痕跡があれば、セリ条件の下、購買者は自由選択で当該馬を売り手に返却できる。

 この新たなセリ条件は、長年にわたるアナボリックステロイド(anabolic steroid)と非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)の使用に関する規制や、2019年に導入されたビスフォスフォネート(bisphosphonate)の使用禁止に続くものである。

 タタソールズ社のエドモンド・マホニー(Edmond Mahony)会長とゴフス社のCEOヘンリー・ビービー(Henry Beeby)氏は共同声明においてこう述べている。「タタソールズ社とゴフス社は、我々のすべてのセリにおける公正確保および馬の福祉の最高水準を維持するために結束します。コルチコステロイドと気管支拡張薬の使用に関する新たな方針は、セリ市場における信頼を損ねる恐れのある問題に立ち向かう我々の共通した決意を反映しています」。

By Andrew Scutts

[Racing Post 2020年8月3日「Post-sale positive test for Clenbuterol will now allow buyers to return horses」]