海外競馬ニュース 2020年09月24日 - No.37 - 2
カリフォルニア州、厳格な鞭使用ルールが10月1日に発効(アメリカ)[開催・運営]

 カリフォルニア州競馬委員会(California Horse Racing Board:CHRB)は9月21日、鞭使用を制限する厳格なルールが10月1日に発効し、すべてのサラブレッド競走・クオーターホース競走・混合競走、およびカリフォルニア州での調教において適用されると発表した。この修正されたルールは、人馬の安全を危うくすることなく馬をこれまで以上に保護するために策定されている。

 CHRBのルール1688の主な修正には以下が含まれる。

・ 騎手はレース中に鞭を7回以上使ってはならない。ただし、鞭を見せたり振ったり、馬の肩を軽く叩く行為はカウントされない。

・ 騎手は(レース中の制限回数6回の中で)馬の鞭への反応を待たずにさらに鞭を入れるような鞭の連打を3回以上行ってはならない。

・ 鞭は肩よりも下の高さで使用するべきであり、常に肩または肩より下の位置で持つべきである。

・ 調教中の鞭使用は、人馬の安全のために限る。

・ 騎手や攻馬手がこのルールに違反すれば、軽減事由(人馬の安全のための鞭使用を含むがそれだけに限定されない)がないかぎり、裁決委員は1,000ドル(約10万5,000円)までの過怠金と3日以上の騎乗停止処分を言い渡すものとする。トライアル・ヒート競走での違反については、騎乗停止処分は騎手がその後に騎乗する予定のステークス競走も対象とする(訳注:ヒート競走とは、ある馬が2度または3度以上勝って初めて勝馬とする競走)。

・ 騎手あるいは攻馬手は、裁決委員が人馬の安全のために鞭使用が必要だったと判断すれば、罰せられない。

 新たなルールへの移行を容易にするために、裁決委員は各競馬場で騎手グループと会合を持ち、ルールについて説明し質疑応答を行う。さらにCHRBは裁決委員会に対して、現行の罰則(より軽度な罰則)を採用するためにしばらくの間"軽減事由"という言葉を用いるべきであると勧告している。これは、修正ルールへの移行期間に騎手をはじめすべての利害関係者や馬券購入者をあまり混乱させないようにするためである。

By Blood-Horse Staff

(1ドル=約105円)

[bloodhorse.com 2020年9月22日「California Implements Stricter Riding Crop Rule Oct. 1」]