凱旋門賞(G1)優勝馬ソットサス(牡4歳)は10月4日にロンシャン競馬場で英雄的偉業を達成した後に、現役を引退して種牡馬入りすることになった。
ジャン-クロード・ルジェ調教師が手掛けたG1・3勝馬は、凱旋門賞でインスウープ(In Swoop)を首差で破って優勝した。なお昨年は同レースで3着だった。
凱旋門賞直後はBCターフ(G1)に参戦する可能性はまだ残されていたが、ホワイトバーチファーム(White Birch Farm)とクールモアに所有されるソットサスは今や、二度と出走しないことが確認されている。
米国のホワイトバーチファームのピーター・ブラント(Peter Brant)氏はこう語った。「ソットサスはクールモアで種牡馬入りします。馬はへとへとになった時ではなく、準備が整い、ピカピカに見えるうちに種牡馬入りすべきだと、私は確信しています」。
「ソットサスは、私がこの世で達成してほしいと思っていたことを全て成し遂げました。仏ダービー(G1 ジョッケークリュブ賞)、ガネー賞(G1)、凱旋門賞で優勝したのですから、素晴らしい功績です」。
「彼は美しい馬で血統も優れています。彼の半姉シスターチャーリー(Sistercharlie)が私たちの代表としてブリーダーズカップに参戦するでしょう」。
ソットサスは3歳シーズンに仏ダービー(シャンティイ)で初めてG1優勝を達成し、凱旋門賞(ロンシャン)でヴァルトガイストの3着に敗れた。ヴァルトガイストも昨年の凱旋門賞優勝後すぐに引退している。
ソットサスは今シーズン2戦目のガネー賞(シャンティイ)で優勝した。そして、ゴントービロン賞(G3 ドーヴィル)と愛チャンピオンS(G1 レパーズタウン)で敗れた後に、最後の戦いとなるフランス最高峰のレースで競走生活における最大限の力を発揮した。
ブラント氏はこう続けた。「私は寝室で妻と一緒に凱旋門賞をテレビ観戦していました。家が壊れてしまうのではないかと思うほど興奮しました。驚くべきことです。世界最高峰の1つだと思うこのレースを勝つことは生涯の夢でした」。
「ソットサスは昨年の凱旋門賞でも最高の状態に見えましたし、よく走ったと思います。ただエネイブルにとってもそうだったように、馬場状態が味方してくれませんでした。エネイブルには敬服しています。私がこれまで見てきた中で、彼女は見本となるべき最高の馬の1頭です」。
「ジョン・ゴスデン調教師は偉大なトレーナーであるうえに、たいへん紳士的です。凱旋門賞の直後に私にとても親切なテキストメッセージを送ってくれ、早くに祝福してくれた人々の1人です。私以外に誰かが凱旋門賞を勝てるのであれば、彼に勝ってほしかったと思います」。
By Scott Burton