海外競馬ニュース 2020年11月26日 - No.46 - 1
ガイヤース、ヨーロッパ年度代表馬に輝く(欧州)[その他]

 ガイヤース(牡5歳)はコロネーションカップ(G1)、エクリプスS(G1)、英インターナショナルS(G1)で勝利を収めた燦然たるシーズンを終え、ヨーロッパ年度代表馬に輝いた。

 チャーリー・アップルビー調教師に手掛けられたガイヤース(父ドバウィ)は、誰もが欲しがるこの賞を手に入れた3頭目のゴドルフィン所有馬となった。同馬は、今年はまずニューマーケットで獰猛なパフォーマンスを見せ、その後、サンダウンでエネイブル、ヨークでマジカルを負かして、G1・3連勝を達成した。

 引退前の最後の一戦となった愛チャンピオンS(G1)ではマジカルに僅差で敗れたが、ガイヤースはゴドルフィンのためにこの賞を獲得することで、偉大なデイラミ(1999年)とファンタスティックライト(2001年)に続いた。そして最優秀古馬にも選出された。

 アップルビー調教師はこう語った。「ガイヤースでこの賞を受賞できたのは、ゴドルフィンに関わるすべての人々の素晴らしい偉業です。モハメド殿下はこの馬を、1歳のときから2歳で競走生活を送るまでとても気に掛けてきました。幸いにも、その競走生活は今年彼が達成した数々の快挙により締めくくられました」。

 「今や生産事業に関わる人々にバトンタッチします。彼らはガイヤースの種牡馬生活から多くの喜びと成功を得られると確信しています」。

 年度代表馬には届かなかったが、バターシュが最優秀短距離馬に選出される一方、ラブも英1000ギニー(G1)、英オークス(G1)、ヨークシャーオークス(G1)での威厳あるパフォーマンスにより最優秀3歳牝馬に選ばれた。

 ジョン・ゴスデン調教師はカルティエ賞で、またもや優位を占めた。ゴールドカップ(G1)を3連覇したストラディバリウスが最優秀長距離部門での栄誉を3年連続で掌握し続け、パレスピアが最優秀3歳牡馬に選出された。また、ニューマーケットを拠点とする同調教師は2020年の功労賞を贈られることにより、その調教師生活での卓越した功績が評価された。

 エイダン・オブライエン調教師の名前は、クリテリウムアンテルナショナル(G1)優勝馬ヴァンゴッホが最優秀2歳牡馬に選出されたことで受賞馬リストに載っていた。一方、息子のジョセフ・オブライエン調教師はフィリーズマイル(G1)優勝馬プリティゴージャスが最優秀2歳牝馬に選出されたことで、初めてのカルティエ賞を家に持ち帰った。

 カルティエ賞の受賞馬・受賞者は、パターン競走でのパフォーマンスにより馬が獲得したポイント、記者とハンデキャッパーで構成される委員会の見解、そしてレーシングポスト紙とデイリーテレグラフ紙の読者の意見を総合して選出される。

2020年カルティエ賞受賞馬・受賞者

年度代表馬 - ガイヤース
最優秀2歳牡馬 - ヴァンゴッホ
最優秀2歳牝馬 - プリティゴージャス
最優秀3歳牡馬 - パレスピア
最優秀3歳牝馬 - ラブ
最優秀短距離馬 - バターシュ
最優秀長距離馬 - ストラディバリウス
最優秀古馬 - ガイヤース
功労賞-ジョン・ゴスデン氏

By Matt Rennie

[Racing Post 2020年11月20日「Ghaiyyath gets Cartier coronation after being crowned Horse of the Year」]