ベアーストーンスタッド(Bearstone Stud)は、G1マイル馬ファイアブレーク(Firebreak)が体調を崩して2月3日に21歳で死んだことを発表した。
ファイアブレーク(父チャーンウッドフォレスト)は同スタッドで供用され、2年前に種牡馬を引退してからもそこで繋養されていた。
同馬は当初、アンドリュー・ボールディング調教師に管理され、ケネット・ヴァレー・サラブレッズ社(Kennet Valley Thoroughbreds)に所有されていた。2歳シーズンにミルリーフS(G2)とカブール賞(G3)を制した後に、ゴドルフィンに購買され、サイード・ビン・スルール調教師に管理された。2003年と2004年にゴドルフィンマイル(G2)を連覇したファイアブレークは、5歳のときに香港マイル(G1)を制して現役を引退した。ドバイワールドカップカーニバルでは、同馬にちなんでファイアブレークS(G3 ダート1600m)が施行されている。
種牡馬生活においてはあまり多頭数に種付けしなかったが、平地のステークス勝馬4頭を送り出している。中でもパット・エデリー氏が管理したハーツオブファイア(Hearts Of Fire)は、2歳のときにイタリアのグランクリテリウム(当時G1)で優勝するなど大活躍を見せた。
さらにファイアシップ(Fire Ship ウィリアム・ナイト厩舎)はカンセー賞(G3)で優勝した。また、牝駒カレドニアレディ(Caledonia Lady ジョー・ヒューズ厩舎)はリステッド競走を制して、日本で繋養されている[訳注:カレドニアレディは日本で勝馬ミスマリア(父ハーツクライ)を送り出しており、ほかにも2歳のオルフェーヴル牝駒と1歳のドゥラメンテ牝駒がいる]。
ベアーストーンスタッドのオーナー、テリー・ホールドクロフト(Terry Holdcroft)氏は、こう語った。「ファイアブレークにお別れを言わなければならず、今日は牧場にとってとても寂しい日となりました」。
「モハメド殿下はずっと所有していたファイアブレークを私たちに預けてくださいました。とても光栄でした」。
「ファイアブレークは多頭数には種付けしませんでしたが、初年度産駒からG1馬ハーツオブファイアを送り出しました。彼をここで供用することは大きな喜びになっていました。私たちは皆、彼がいなくなって寂しく思うでしょう」。
By Tom Peacock
[Racing Post 2020年2月3日「Bearstone Stud's resident Group 1 hero Firebreak dies aged 21」]