BCジュベナイル(G1)で逆転勝利を収めて2019年最優秀2歳牡馬となったストームザコート(Storm the Court)を筆頭に、合計347頭のサラブレッドが今年の米国三冠競走に予備登録された(締切:1月25日)。
2017年生まれの347頭は、各々600ドル(約6万6,000円)を支払い、米国三冠競走への出走資格を得た。今年の三冠競走の日程は以下のとおりである。
5月2日(土)第146回ケンタッキーダービー(G1)
チャーチルダウンズ競馬場 ダート約2000m
総賞金300万ドル(約3億3,000万円)
5月16日(土)第145回プリークネスS(G1)
ピムリコ競馬場 ダート 約1900m
総賞金150万ドル(約1億6,500万円)
6月6日(土)第152回ベルモントS(G1)
ベルモントパーク競馬場 ダート 約2400m
総賞金150万ドル(約1億6,500万円)
今年の予備登録馬は、昨年の362頭から15頭(4.1%)減少している。
2020年三冠競走予備登録馬リスト
https://www.bloodhorse.com/horse-racing/triple-crown/nominations
ストームザコート(父コートビジョン)は、2月9日に3歳初戦として総賞金20万ドル(約2,200万円)のサンヴィセンテS(G2 サンタアニタ競馬場 ダート1400m)に出走予定[訳注:同馬はこのレースでナダル(Nadal)の4着に敗れた]。ピーター・アートン調教師が管理する同馬の通算成績は7戦4勝(2着2回)、獲得賞金は117万2,951ドル(約1億2,902万円)。11月1日のBCジュベナイル(サンタアニタ競馬場 ダート約1700m)に単勝オッズ46倍で臨み、アノードール(Anneau d'Or)を頭差で破ってキャリアに箔をつけた。なお、アノードールも三冠競走に予備登録されている。
他に注目される予備登録馬は以下のとおりである。
調教師の中で最多登録を行ったのは、26頭を予備登録しているトッド・プレッチャー調教師である。同調教師はこれまで、ケンタッキーダービーを2勝、ベルモントSを3勝している。それに続くのは、競馬殿堂入りトレーナーのスティーブ・アスムッセン調教師(三冠競走通算3勝)とボブ・バファート調教師(三冠競走通算15勝)である。それぞれ21頭と19頭を予備登録している。
最多登録馬主は13頭を予備登録したカルメットファーム(Calumet Farm オーナー:ブラッド・ケリー氏)、最多登録生産者は9頭を予備登録したゴドルフィンである。
最多の産駒が登録された種牡馬は、2015年米国三冠馬アメリカンファラオである。今年3歳となった同馬の初年度産駒は、15頭が予備登録されている。これに続くのが、アンクルモー(13頭)、イントゥミスチーフ(12頭)、コンスティチューション(10頭)、リアムズマップ(10頭)、カーリン(9頭)、タピット(9頭)である。
牝馬は7頭登録されている。中でも注目されるのは、ステークス競走3勝のフィニート(Finite)と、マーサワシントンS(オークローンパーク競馬場)を制しレテリアメモリアル(フェアグランズ競馬場)でも楽勝した無敗馬タラーズ(Taraz)である。
北米以外からの予備登録馬は35頭。そのうち20頭は日本調教馬であり(昨年より4頭増加)、全日本2歳優駿優勝馬ヴァケーション、カトレア賞優勝馬デュードヴァンが含まれる。アイルランド調教馬は11頭予備登録されている。そのうちロイヤルロッジS(G2)優勝馬ロイヤルドーノッホ(Royal Dornoch)を含む6頭がエイダン・オブライエン厩舎所属馬であり、ジョセフ・オブライエン厩舎からも3頭が登録されている。
今回三冠競走に予備登録されていない馬は、3月30日までにウェブサイト(thetriplecrown.com)で6,000ドル(約66万円)支払って手続きを行えば、出走資格が得られる。その後も追加登録ができるが、登録料はケンタッキーダービーは20万ドル(約2,200万円)、プリークネスSは15万ドル(約1,650万円)、ベルモントS は5万ドル(約550万円)となる。
By Blood-Horse Staff
(1ドル=約110円)
[bloodhorse.com 2020年2月5日「347 Horses Nominated to Triple Crown Races」]