2月1日にオークローンパーク競馬場のマーサワシントンS(L)で勝利したタラーズ(Taraz 父イントゥミスチーフ)は2月17日朝、同競馬場での調教中に故障を発症し安楽死措置が取られた。同馬は、今年の米国三冠競走に予備登録された牝馬7頭のうちの1頭だった。
ジャドモントファームの生産馬タラーズは、マーサワシントンS (ダート 約1600m)で終始リードを保ちながら直線で後続を引き離し、3¾馬身差をつけて3勝目をあげていた。ブラッド・コックス(Brad Cox)調教師が手がけたタラーズは、昨年デビュー戦となった未勝利競走(チャーチルダウンズ競馬場)とレテリアメモリアルS(フェアグラウンズ競馬場)を大差で制し、この2レースでの着差は合計で18¾馬身にもなった。
ジャドモントファームの発表によれば、タラーズは2月17日の調教中に左前脚に重度の骨折を負い、厩舎に運ばれた。そこで、獣医師立ち会いの下レントゲンが撮られ、ハギャード馬診療センター(Hagyard Equine Medical Institute)のボブ・ハント(Bob Hunt)博士が診断を行った。
コックス調教師、ジャドモントファーム関係者、獣医師による協議の結果、極めて深刻な骨折と血流障害のために回復は困難と判断され、安楽死措置が取られた。
タラーズの母シルクルート(Silk Route 父エンパイアメーカー)は現役時代、3歳~4歳シーズンに勝利を挙げた。繁殖牝馬としては、デビューした産駒2頭がいずれも勝ち上がっている。タラーズの全兄サウスシー(South Sea せん5歳)はこれまで23万ドル(約2,530万円)以上の賞金を獲得している。また全弟のシルクトレード(Silk Trade 牡2歳)はまだ厩舎に入っていない。シルクルートの母はフィリーズマイル(G1 アスコット競馬場)2着馬のジャイブ(Jibe 父ダンジグ)である。
By Frank Angst
(1ドル= 約110円)
[bloodhorse.com 2020年2月17日「Stakes-Winning Filly Taraz Suffers Catastrophic Injury」]