海外競馬ニュース 2021年04月15日 - No.14 - 3
ジャドモントのレーシングマネージャー、グリムソープ氏が退任を発表(国際)[その他]

 テディ・グリムソープ氏は4月8日付の声明で、22年間務めてきた一流競馬・生産事業体、ジャドモントファームのレーシングマネージャーを退任することを発表した。

 1999年に故カリド・アブドゥラ殿下のレーシングマネージャーに就任したグリムソープ氏は、欧州の調教師24人と協力して競走馬3,000頭以上を監督した。1,400頭が2,400勝以上を挙げ、そのうち100頭近くがG1競走を制している。

 同氏が監督した数々の名馬の中には、世界最高レーティングを2回獲得した無敗馬フランケル、凱旋門賞(G1)を連覇した名牝エネイブル、英ダービー馬ワークフォース、欧州最優秀スプリンターのオアシスドリーム、そしてG1を複数回制したキングマン、ミッデイ、トワイスオーバー、バンクスヒルなどが含まれていた。

 ジャドモントファームの創設者アブドゥラ殿下の逝去後、同ファームがそれまでの40年間と同じ方針で存続されることが1月に確認されていた。殿下は生前に、今年の繁殖シーズンのための交配計画を承認していた。

 グリムソープ氏はこう述べている。「私がジャドモントファームを退くときは、アブドゥラ殿下が関与しなくなったときだと常に感じていました。殿下とそのご家族、そして長年成功を収めてきた優秀なジャドモントチームのために働くことができたのは、とても光栄でした」。

 「もちろんジャドモントを離れるのは寂しいですが、2ヵ月前に殿下が亡くなり、殿下のレーシングマネージャーを20年以上も務めてきたので、今がそのときなのです。最高の仕事をする素晴らしい組織を去ることになります。ジャドモントがこれからも繁栄し、世界中のG1競走で活躍するトップクラスの自家生産馬を生産し続けることは間違いありません」。

 ジャドモントファームのCEOダグラス・アースキン・クラム氏はこう語った。「アブドゥラ殿下のご家族、そしてジャドモントの過去と現在のスタッフを代表して、ジャドモントが毎年のように競馬界のトップに立つためにテディが尽力してくれたことすべてに感謝します。テディがいなくなるのはとても惜しまれることですが、彼の今後の幸運を祈っています」。

 准男爵の位階と「グリムソープ卿」の称号を持つ同氏は、以前は英国ブラッドストック・エージェンシー(British Bloodstock Agency)のエージェント(馬売買仲介者)を務め、現在は英国ジョッキークラブの副上席理事である。また、9年間にわたりヨーク競馬場の会長を務め、現在も同競馬場の理事会メンバーである。グリムソープ氏は6月のロイヤルアスコット開催のあとにジャドモントファームを去る予定である。

By Kitty Trice

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[Racing Post 2021年4月8日「Teddy Grimthorpe to stand down as Juddmonte racing manager」]