4月に発表されたテディ・グリムソープ氏の退任に伴い、現在ジャドモントのアイルランドの場長を務めるバリー・マーン(Barry Mahon)氏が、ジャドモントの欧州におけるすべての競馬活動の責任者に就任する。
マーン氏は引き続きジャドモントのアイルランドの事業体の運営に携わりながら、アイルランド・欧州競馬担当ジェネラルマネージャーとなる。6月21日から、英国・フランス・アイルランドのジャドモントの馬を管理する調教師との連携が、同氏の主な役割となる。
マーン氏は、ジャドモントで生まれ育った。父親のローリー・マーン氏はジャドモントのフェランズスタッドに40年近く在籍しており、今でもチームの重要なメンバーである。そして今後もアイルランドの牧場経営に協力していく。
バリー・マーン氏はジョン・ゴスデン調教師のもとで働いた後、オックスフォード・ブルックス大学で馬科学と国際ビジネス経営学の優等学位を取得した。またその間、クールモア・アイルランド、クールモア・アメリカ、ハイクレアスタッドで研修した。
マーン氏は学位取得後、グランジコンスタッド(アイルランド・ウィックロー)の1歳馬マネージャーに就任し、その後、オーソライズドやオーダーオブセントジョージを生産したクレアキャッスルファーム(アイルランド・ティペラリー)のマネージャーを12年間務めて、2017年にジャドモントに加わった。
ギャレット・オールーク氏は引き続き米国のジェネラルマネージャーを務め、米国におけるジャドモントの生産事業・競馬事業を担当する。サイモン・モクリッジ氏は英国の場長にとどまり、欧州の種牡馬や繁殖牝馬など英国での生産事業を担当する。
クロード・ベニアダ氏は引き続きフランスのジャドモント代表として、マーン氏の管理下で働く。メーガン・テイラー事務局長が率いるレーシングオフィスは、ニューマーケットのバンステッドマナースタッドを拠点とし続ける。
ジャドモントファームのCEOダグラス・アースキン・クラム氏はこう語った。「テディは、ジャドモントファームのオーナーである故カリド・アブドゥラ殿下のレーシングマネージャーとして、欧州の調教馬すべてを監督し、ジャドモントが世界最高レベルで長期間持続した成功を収めるうえで主要な役割を果たしました。アブドゥラ殿下のご家族と、過去から現在にいたるジャドモントの全スタッフを代表して、テディが毎年成し遂げてきた全てのことに感謝するとともに、今後の幸運を祈ります」。
「バリーがこれまでの役割に加えて欧州競馬における役割を引き受けてくれることを嬉しく思います。テディの欧州での職務を引き継ぎ、ローリーとともにジャドモント・アイルランドの経営を続けるのに、バリーは理想的な立場にあります」。
By Juddmonte Farms press release
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