アイルランド競馬はトート社のワールドプールへ初めて進出し、海外ファンのあいだで人気を博した開催になったと言われている。愛チャンピオンズウィークエンドの初日の発売金は1,710万ユーロ(約22億2,300万円)以上にのぼった。
香港ジョッキークラブ(HKJC)が主催し、世界の主要競馬国20ヵ国以上の競馬ファンが参加するワールドプールで、アイルランド競馬の賭事が提供されるのはこれが初めてだった。今回のプールの総額は、今年ワールドプールが運営された他の競馬開催と同程度であると言われている。
エクリプスSデー(サンダウン)とキングジョージ6世&クイーンエリザベスSデー(アスコット)の発売金は、それぞれ1,720万ポンド(約25億8,000万円)と1,020万ポンド(約15億3,000万円)だった。
4頭立ての愛チャンピオンS(G1)では、香港で人気のワイド馬券やすべてのエキゾチック馬券が発売されなかったにもかかわらず、このような結果が収められた。ワイド馬券は出走頭数が7頭以上の場合に発売される。
香港で競馬開催のある週末に初めてワールドプールが提供されたことを振り返り、トート・アイルランド社のロス・キーランズ(Ross Kierans)社長はこう語った。「HKJCが愛チャンピオンSデーで初めてワールドプールを提供し、その日が世界中の競馬ファンのあいだで人気を博したことを嬉しく思っています」。
「トート・アイルランド社(tote.ie)で利用できるより大きなプールと有利なオッズは、顧客に魅力的な賭事を提供しました。今後もHKJCをはじめとするワールドプールに関わるすべての団体と協力して、その成長と発展に努めていきたいと思います」。
レパーズタウン競馬場のCEOティム・ハズバンズ氏は、国際的な取組みの実施によって9月11日の豪華なカード(全8レース)に対する国際的な関心が潜在的に高められたと信じている。
「技術的な面では、すべてがロジスティックス的に見てとてもうまくいきました。ワールドプールを実施した結果、愛チャンピオンSやその週末全体に対する国際的な関心が高まったのではないでしょうか」。
「これからもワールドプールがアイルランドで頻繁に提供されることを願っています」。
トート社が提供したパフォーマンス統計によれば、レパーズタウン競馬場の8レースのうちの6レースでオンラインでのトートプラスの単勝オッズが業界一般の最終オッズを上回っていた。
英国とアイルランドのトート社では、愛チャンピオンSにおいて、オッズの合計が100%にならないオーバーブローク(賭事業者にとって損失のある状況)が1つあった。トート社の役員によれば、9月11日の平均オーバーラウンド(賭事業者のマージン)は4.5%だった。それに対しブックメーカーの平均オーバーラウンドは20.6%だった。
By Mark Boylan
(1ユーロ=約130円)