シドニーを拠点に活躍するトミー・ベリー騎手は2024年までレースで騎乗できない。馬券を的中させた有名な馬券師から金銭を受け取ったことが明らかになったのだ。
通算1,500勝以上を挙げているベリー騎手は、馬券師のザイド・ミラー氏から"報酬を受け取った、もしくは受け取ることに同意した"として、トータルで12ヵ月と2週間の騎乗停止処分を言い渡された。それには検量室で携帯電話を所持していたことによる4週間の騎乗停止処分が含まれる。
ニュースコープ(NewsCorp)とフェアファックスメディア(Fairfax Media)の報道によると、ベリー騎手はこれらの処分に対して控訴する意向を示しており、控訴が認められるまで騎乗を続けられるように訴訟手続きの停止を申請する予定だという。
ミラー氏からの報酬は以下の馬券の的中に関連するものだったと報告されており、ベリー騎手は1番目と2番目の馬に騎乗していた。
ミラー氏はベリー騎手からのアドバイスに従ってこれらのレースで10万豪ドル(約900万円)以上の配当を得ており、同騎手の母親ジュリーさんに1万5,000豪ドルを(約135万円)を送金したことを、レーシングNSWの裁決委員は突き止めた。
豪州の競馬施行規程は、騎手が裁決委員の許可なしに馬主以外から報酬を受け取ることを違法としている。
ベリー騎手の騎乗停止期間は処分を言い渡された1月17日(火)に開始し、12月31日(日)の午前0時まで続く。その後4週間の騎乗停止処分が適用され、来年の1月29日まで騎乗できなくなる。
ミラー氏は今回の違反行為で15ヵ月間の失格を言い渡された。処分のあいだは、馬券を購入することも馬を所有することもできない。
ベリー騎手はこれまでG1・37勝を挙げている。その中には、香港での7勝、シンガポールでの2勝、シドニーでの23勝が含まれる。
By Jack Haynes
(1豪ドル=約90円)
[Racing Post 2023年1月17日「Leading Australian jockey banned until 2024 over betting scandal」]