海外競馬ニュース 2023年07月13日 - No.26 - 4
ケンタッキー州、9月にスポーツ賭事を開始予定(アメリカ)[開催・運営]

 ケンタッキー州競馬委員会(KHRC)は7月10日(月)、州内におけるスポーツ賭事の緊急規則を承認した。満場一致で可決された後アンディ・ベシア州知事が速やかにこの規則に署名し、今年のフットボールシーズンに州内でスポーツ賭事を合法とするために一歩前に進んだ。

 ケンタッキー州はこの署名により、来たるNFLのシーズンに間に合うようにスポーツ賭事を稼働させるという目標に近づいた。ベシア州知事によるとスポーツ賭事は59日以内に州内で開始される予定であり、早ければ9月7日に店舗がオープンし、9月28日からモバイルアプリを通じたスポーツ賭事が開始される。

 ベシア州知事は、開始時期に違いがあるのはモバイル/オンライン事業者が州の要件に従うように時間を与えるためであると述べた。

 ケンタッキー州では3月に下院法案551条が通過しており、KHRCが規則を承認するまでに6ヵ月間を与えていた。しかしスポーツ賭事をNFLのシーズンに間に合うように稼働したいというベシア州知事の意向により、KHRCは大急ぎで承認手続きを進めさせられた。

 ベシア州知事はこう語った。「すでにあるものを今さら発明しようとしたり、それを直そうとしたりしているわけではないはずです。ここ2年ほどでスポーツ賭事が立ち上げられた例はたくさんあります。それに、どのようにそれをうまく執行するかについても素晴らしい例が多くあります」。

 KHRCのジェニファー・ウォルシング法律顧問によれば、通常の規則は意見公募が行われるが、緊急規則は承認された日に発効するという。7月10日(月)にレッドマイル競馬場(レキシントン)で開催されたKHRCの会合は特別セッションとされ、委員たちにとっては、"KHRCが監督するスポーツ賭事の規則はどのように機能するか"について説明を受ける機会となった。

 KHRCのワカス・アフメド(Waqas Ahmed)副専務理事は、「申請の大前提は、競馬関連施設でなければならないということです。そうして初めて9つの免許の付与が問題となってくるのです」と語った。

 9つの免許が付与されれば、競馬場は実店舗でスポーツ賭事を提供することができる。免許の延長条項もあり、これにはKHRCによる承認が必要となる。さらに、免許を付与された競馬場により設立されたサイマル発売施設もじかにスポーツ賭事を受け付けることができる。

 以下の施設が7月11日から申請手続きを開始できる。各施設はモバイル賭事のために最多で3つのプラットフォームと提携できる。
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 ベシア州知事は、「競馬場が工事を終了させて、改装を済ませて、9月7日にオープンすると期待しています。最終的には各競馬場がプロセスを経て、免許を取得しなければならなりません。しかし、活動的な競馬場に関しては確実にそうなると予想しています」と語った。

 ベシア州知事は、州には年間約2,300万ドル(約32億2,000万円)の税収が入るはずだと述べ、「時間とともに、もっと増えていくと予想しています」と語った。

 スポーツ賭事の実店舗での税率は9.7%、オンラインでの税率は14.25%となる。また免許取得には初期費用として50万ドル(約7,000万円)、更新料として5万ドル(約700万円)がかかる。モバイル事業者の場合、初期費用は5万ドル(約700万円)、更新費用は1万ドル(約140万円)である。

By Joe Perez

(1ドル=約140円)

[bloodhorse.com 2023年7月10日「Gov. Beshear Signs Off on Sports Betting Regulations」]