レーンズエンド牧場は、現役時代にG1・2勝を果たした種牡馬オナーコード(12歳)が売却され、2024年から優駿スタリオンステーションで供用されることを発表した。2016年にレーンズエンド牧場で種牡馬生活を開始したオナーコードは、G1馬のオナーエーピー・マラクージャ・マックスプレイヤーを送り出している。
オナーコードは、日本の種牡馬ランキングで10位のヘニーヒューズや20位のシルバーステートといった種牡馬のそばで供用されることになる。
オナーコード(父エーピーインディ)の母セレナーズキャット(父ストームキャット)はステークス勝馬であり、1995年の最優秀3歳牝馬に選ばれたG1馬セレナーズソングの孫にあたる。日本に数多くいるサンデーサイレンスの牝馬にオナーコードはアウトクロス(異系交配種)を提供することになるので、大きな支持を得られることが期待される。「サンデーサイレンスの牝馬」と「エーピーインディ/エーピーインディ産駒」の組合せからこれまで21頭が誕生しており、その11%がブラックタイプ勝馬である。
オナーコードはデルリッジファーム(ケンタッキー州)により生産され、レーンズエンド・レーシングにより所有された。クロード・"シャグ"・マゴーヒー調教師により管理され、2歳のときにデビュー戦となった別定重量の未勝利戦(サラトガ競馬場)を4½馬身差で制した。その次のシャンペンS(G1)で2着に入ったあと、続くレムゼンS(G2)で優勝を果たした。3歳のときは怪我のためにあまり出走しなかったが、4歳のときにガルフストリームパークH(G2)・メトロポリタンH(G1)、ホイットニーS(G1)を制して華々しく復活した。そしてBCクラシック(G1)で3着に入り2015年を締めくくり、その年の最優秀古牡馬に選出された。
オナーコードは種牡馬としてブラックタイプ勝馬14頭(うち5頭は重賞勝馬)を送り出している。産駒の獲得賞金は合計約1,920万ドル(約27億8,400万円)に上り、1頭あたりの平均獲得賞金は5万6,465ドル(約819万円)。勝馬195頭のうち、12%が10万ドル以上、7%が20万ドル以上の賞金を獲得している。中でもジョッキークラブゴールドカップS(G1)・サバーバンS(G2)ウィザーズS(G3)を制したマックスプレイヤーは、最も高額な賞金155万1,266ドル(約2億2,493万円)を獲得している。
サンタアニタダービー(G1)を制したオナーエーピーは、レーンズエンド牧場において種付料1万5,000ドル(約218万円)で供用されており、初年度産駒は今年1歳となっている。
オナーコードは種牡馬を引退したらレーンズエンドに戻ってくるかもしれない。
レーンズエンド牧場のビル・ファリッシュ氏は、「種牡馬としてのキャリアを務め終えたらレーンズエンド牧場に戻ってくるでしょう。オナーコードは私たちにたくさんの思い出をもたらしてくれました。いつかまた戻ってきてくれることを強く望んでいます」と語った。
By Eric Mitchell
(1ドル=約145円)