2022年のケンタッキーダービー優勝馬リッチストライクの馬主リチャード・ドーソン氏は11月16日(木)、翌17日に行われるキーンランド現役馬セールへの同馬の上場を取りやめ、調教を継続すると語った。
リッチストライク(4歳・父キーンアイス)は、昨年のケンタッキーダービーで単勝81倍の番狂わせを起こした後、5戦白星なしで今年5月のアリシーバS(G2)に臨んだが、そこで5着となって以降はレースから遠ざかっていた。同レース後、ドーソン氏とエリック・リード調教師との間で同馬の映画化の権利を巡って争いが生じた。そしてドーソン氏は、リッチストライクをフロリダの殿堂入り調教師、ウィリアム・モット氏のもとへ転厩させる計画を後に語っていたが、転厩は実現していない。
リッチストライクは17日のセリ上場に向けた調教をマーゴックス牧場で行ってきており、ドーソン氏によれば「引き続き牧場に滞在し、軽い調教を継続する」とのことである。同馬はセリに登録され、繋靭帯の炎症が収まらないことによる現役からの引退が11月9日に馬主から発表されていた。
リッチストライクは、1999年のシーヒーロー(Sea Hero、93年ダービー優勝馬)以来となるケンタッキーダービー優勝馬のセリ上場馬となる予定であった。コンサイナーはキャンディ・メドウズ牧場で、繁殖入りが期待されていた。
リッチストライクは14戦して2-1-3-8(2勝、2着1回、3着3回)の戦績を残し、獲得賞金総額は252万6,809ドル(約3億7,902万円)であった。ケンタッキーダービー優勝のほかに、2022年ルーカス・クラシックS(G2)でのホットロッドチャーリーの鼻差2着や、2022年ジェフ・ルビーステークス(G3)3着が目立った成績としてあげられる。
(1ドル=約150円)
By Molly Rollins
[Bloodhorse 2023年11月16日「Rich Strike Withdrawn From Keeneland HORA Sale]
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