トニー・クルーズ調教師（66歳）は香港競馬界の偉人の仲間入りを果たした。2月12日（日）にシャティン競馬場で管理馬サーキットステラー（Circuit Stellar）が勝利を挙げたことで、レジェンドであるジョン・ムーア調教師とジョン・サイズ調教師に名を連ねるわずか3人目のシャティン1,000勝トレーナーとなったのだ。

　クルーズ調教師はムーア調教師（1,204勝）、サイズ調教師（1,104勝）に次いでシャティンでの1,000勝を達成した。そして香港全域で通算1,442勝を成し遂げ、これはムーア調教師（1,735勝）とサイズ調教師（1,449勝）に次ぐ記録である。

　クルーズ調教師は香港でリーディングタイトルを6回獲得した元ジョッキーであり、リーディングトレーナーに2度輝いている。

　サーキットステラーの鞍上を務めたザック・パートン騎手は、"香港で最も偉大な人物でありレジェンドである"と表現してこう語った。

　「彼は驚くべきキャリアを歩んできました。まったく香港競馬界のレジェンドですよ。香港で育ち、香港ジョッキークラブの騎手養成所を卒業し、香港のリーディングジョッキーとなり、エリザベス女王やアガ・カーン殿下のために世界中で騎乗し、ビッグレースでも勝利を挙げました」。

　「その後調教師となり、同様に驚くべき成績をあげています。ここでのビッグレースはすべて制覇しています。毎シーズン、調教師ランキングの上位にいるのです。とても安定していて、いつも馬を良い状態に仕上げていますね」。

　実際クルーズ調教師はいつも香港の調教師ランキングのトップ5に入っている。調教師免許を取得する前には騎手として946勝を挙げていた。

By Leo Schlink/ANZ Bloodstock