海外競馬ニュース 2023年03月02日 - No.8 - 5
一流種牡馬となったG1馬ハバナゴールドが13歳で死亡(イギリス)[生産]

 ハバナゴールドが13歳で死んだ。その産駒、ハバナグレイが2022年のファーストシーズンリーディングサイアーに輝いたばかりだった。

 デヴィッド・レッドヴァース氏のトゥウィーンヒルズスタッド(グロスターシャー州)は2月23日(木)、この悲しい知らせを報告した。ハバナゴールドは2014年からそこで供用されていた。

 トゥウィーンヒルズスタッドがウェブサイトで発表した声明にはこう記されている。

 「このたび、種牡馬ハバナゴールド(13歳)が死亡したことを深い悲しみをもってお知らせします。今日の午後に骨盤を損傷し、それは致命的なものでした。彼は英国で供用される種牡馬として、2017年にファーストシーズンリーディングサイアー、2021年に2歳リーディングサイアーとなりました」。

 「最初に種牡馬入りした産駒、ハバナグレイは2022年に英国のファーストシーズンリーディングサイアーに輝きました。またハバナゴールドはエルカバロ・タブディード・トレジャリング・チポトレ・フィアビー・シャトーなど数々のステークス勝馬や、昨シーズンの無敗の2歳馬ストリーツオブゴールドを送り出しました」。

 ハバナゴールド(父テオフィロ)はサー・エリック・パーカーにより生産された。母は重賞優勝スプリンターのジェシカズドリーム(父デザートスタイル)。

 2歳シーズンにカタールレーシングにより購買された。3歳時にはカタールレーシングとCSHに所有されてジャンプラ賞(G1)を制し、2014年にトゥウィーンヒルズで種牡馬入りすることになった。同スタッドは彼の死を心から悼んでいる。

 ハバナゴールドは生産者のクリムボーンスタッドにより当歳セールに上場されたが、最低価格の5万ギニー(約866万円)に到達しなかった。1歳となり2011年タタソールズ社10月セール・ブック1に上場されたときには、アマンダ・スケッフィントン氏により8万ギニー(約1,386万円)で落札された。

 リチャード・ハノン調教師(父)に手掛けられ、2歳のときにカーマイケル・ハンバー氏の勝負服を背負ってデビュー戦に挑んでいきなり勝利を挙げた。その後アスコットでも勝利を収める。それに続くドーヴィルでの一戦では鞍がすべってライアン・ムーア騎手が落馬するという不運に見舞われたが、新たな勝負服を背負って挑んだアセンダントS(L ヘイドック)、そしてタタソールズS(G3 ニューマーケット)を制して雪辱を晴らしたのだった。

 事実上の初めて敗北は、次に走った高額賞金のセリングレース(ニューマーケット)で喫した。グレア(Ghurair)にわずか頭差で敗れたのである。

 翌年の春に出走したクレイヴンS(G3)ではトロナードの2着に入り、仏2000ギニー(G1)ではスティルヴァンドームの僅差の5着に入るという健闘を見せた。

 続く愛2000ギニー(G1)ではマジシャンの4着となった。そしてジャンプラ賞(シャンティイ)ではシルバーフィールドをわずか短首差でかわして勝利をもぎとった。

 その後ギヨームドルナノ賞(G2 ドーヴィル)で5着となり、ハバナゴールドのレースキャリアは幕を下ろした。

 現時点ではホワイツベリーマナースタッドで供用されるハバナグレイが唯一のG1優勝産駒だが、エルカバロ・トレジャリング・タブディードもステークス勝馬として活躍しているほか、リステッド勝馬も数多く輩出している。

(1ポンド=約165円)

[Racing Post 2023年2月23日「Death of Group 1 winner turned leading sire Havana Gold at 13」]