海外競馬ニュース 2024年06月20日 - No.23 - 3
レイチェル・キング騎手、結婚後にロイヤルアスコット開催で騎乗(イギリス)[その他]

 オーストラリアに拠点を置くレイチェル・キング騎手が、競馬の祭典「ロイヤルアスコット」で11年ぶりにイギリス競馬に参戦する。それもロイヤルアスコット開催2日前には結婚式を予定している。

 2009年から2013年までの間、キング騎手はイギリスで、見習騎手、アマチュア騎手として6勝を挙げた。その後、ワーキングホリデービザでオーストラリアに出向き、騎乗し始めたことで彼女の人生は一変した。クライヴ・コックス調教師のレーシングマネージャーを務めていたこともあるキング騎手は、その後オーストラリアでG1競走5勝を挙げ、直近では昨年のメルボルンカップカーニバルのクールモアスタッドS(G1)をオズモシスで制した。

 シドニーに拠点を置いているキング騎手は、その後、日本でも短期免許で16勝を挙げ、そこでライアン・ムーア騎手がエージェントのトニー・ハインド氏を紹介した。ハインド氏は、今年のロイヤルアスコット開催5日間全てでキング騎手が騎乗馬を確保できるよう動いている。キング騎手はロイヤルアスコット開幕前の6月16日にルーク・ヒルトン氏と結婚する。

 「慌ただしくなりますが、これだけ年数が経ってロイヤルアスコットで騎乗できることは私にとってとても特別なことです」と、キング騎手はコメントした。

 「ルークとは昨年、イギリスで婚約し、アスコット開催の火曜日に競馬観戦を楽しみました。その時、父親からも、そこでお会いした調教師やオーナーからもアスコットは観戦ではなく、騎乗すべきものと言われたので、今年はそれにチャレンジしてみようと思ったのです。ルークも同じ業界の人間で、ビヨーン・ベイカー(オズモシスの調教師)のレーシングマネージャーをしているから私の提案がいかにクレイジーなものかを理解しています。結婚してすぐにハネムーンに行かない理由も分かってくれています」

 「幸運なことに、私は体重にそれほど苦労しない方なので、結婚式で飲み食いできないということはないです。イギリスから離れすぎているので、自分の体重がストーンとポンドでいくらだったか覚えていないですが、普段はフルコースのディナーの後でもだいたい50キロくらいなので、開催を通して負担重量が軽い騎乗馬にも乗れると思います」と、キング氏は語った。

 ハインド氏はムーア騎手以外にも、チャンピオンジョッキーのウィリアム・ビュイック騎手、ジム・クローリー騎手、リチャード・キングスコート騎手、デヴィッド・イーガン騎手などのエージェントも兼務している。土曜日にロイヤルランドウィックで2勝を挙げたキング騎手もチームに加わることは「光栄なこと」とコメントしている。

 「イギリスで長い間騎乗していないので、騎乗依頼してくださる調教師は私の技術を信用していただきたいですが、オーストラリアでの実績は信頼をお寄せいただける内容だと思います。オーストラリアでは順調にキャリアを積み上げていますし、ここ数年は、最も質の高い結果を残せています。イギリスでは運がなかったこともあったのかもしれませんが、オーストラリアに移ってチャンスをいただけたことで、成績を残せることを証明できていると思います」と、キング騎手はコメントした。

 「トニーが助けてくれているのもあり、有力馬に乗れることを楽しみにしています。今回の渡英が決まり、真っ先にクライヴ(コックス調教師)には連絡しましたし、結婚式にも出席してくれます。ロイヤルアスコットで騎乗馬もいただければ、最高のウェディングプレゼントになりますね。私自身、とても負けず嫌いですし乗るからには勝つことを目標にしていますので、今回の渡英が有意義なものになることを祈っています」。

By Lee Mottershead

[Racing Post 2024年5月28日「'It's going to be full on' - star jockey Rachel King heading home from Australia to get married and ride at Royal Ascot」]