ブリーダーズカップ開催が南カリフォルニアのデルマー競馬場で実施された2021年、矢作芳人調教師の管理馬ラヴズオンリーユーとマルシュロレーヌが日本に歴史的な2冠をもたらした。
2022年(キーンランド)と2023年(サンタアニタ)に日本馬は勝利を手にすることが出来なかったが、JRAの最新のニュースレターによると、今年はデルマー競馬場に強いチームを再び送り込んでくるようだ。
ケンタッキーダービー(G1)3着馬フォーエバーヤングを筆頭に、ウシュバテソーロ、デルマソトガケらがBCクラシック(G1)を目指す。
フォーエバーヤングはケンタッキーダービーでは、激しいゴール前のたたき合いの末、不運にも無敗記録が途切れてしまった。同馬は渡米前に、ジャパンダートクラシック(L、10月2日、大井)に出走する。
デルマソトガケと昨年のドバイワールドカップ(G1)覇者ウシュバテソーロは、昨年BCクラシックではそれぞれホワイトアバリオの2着、5着だったが、北米最高の総賞金を誇るこのレースに2度目の挑戦をする。この2頭は米国遠征に先立ち、日本テレビ盃(L、9月25日、船橋)で対戦する可能性が高い。
昨年のBCターフ(G1)で3着だった2021年の東京優駿(G1)勝馬シャフリヤールは、渡米前に札幌記念(G2、8月18日、札幌)に出走する予定(結果5着)である。
その他、ヴィクトリアマイル(G1)で見事な勝利を挙げたテンハッピーローズは、BCマイル(G1)の前に行われるセントウルS(G2、9月8日、中京)に出走する可能性が高く、マーメイドS(G3)を制したアリスヴェリテは、BCフィリー&メアターフ(G1)の前哨戦として新潟記念(G3、9月1日、新潟)に出走する。
今年のドバイゴールデンシャヒーン(G1)の2着馬ドンフランキーは、1,200mのクラスターカップ(L、8月14日、盛岡)を制したばかりだが、この後休養を挟んでBCスプリント(G1)に出走する。さらに、コリアスプリント(G3、9月8日、ソウル)連覇を狙うリメイクもデルマーでのスプリント戦に加わるかもしれない。
無敗の4歳牝馬オーサムリザルトは、BCディスタフ(G1)でマルシュロレーヌの模倣を試みる前に、ブリーダーズゴールドカップ(L、8月27日、門別)に出走する。
日本馬の海外挑戦はアメリカだけにとどまらない。菊花賞(G1)勝馬ドゥレッツァは英国のインターナショナルS(G1、8月21日、ヨーク)に出走する(結果5着)。また、2020年の凱旋門賞(G1)勝馬ソットサスの全弟であるシンエンペラー(3歳)は、愛国のチャンピオンS(G1、9月14日、レパーズタウン)を経て、凱旋門賞(10月6日、パリロンシャン)に出走する予定である。
一方、同じく凱旋門賞に登録をしたドウデュースとレガレイラは、日本国内に残り国内競走に出走予定である。
G2競走3勝馬のプログノーシスは、札幌記念を2連覇することが出来れば(結果4着)、コックスプレート(G1、10月26日、ムーニーバレー)のためにオーストラリアに向かうかもしれない。それにはヒシイグアスとキラーアビリティーも合流する可能性がある。また、コーフィールドカップ(G1、10月19日、コーフィールド)にはショウナンバシットとワープスピードが登録されている。
By Nicholas Godfrey
(1ユーロ=約160円)
[thoroughbredracing.com 2024年8月15日「Breeders' Cup: High-profile Classic trio set to front formidable Japanese squad」]