欧州2歳チャンピオンでダービーのヒーローでもあるシティオブトロイは、3週間後に控えるブリーダーズカップ(BC)クラシックを最後に引退し、クールモアの拠点であるフェザード牧場(アイルランド・ティペラリー州)で繁殖入りする。
このニュースは10月12日(土)にクールモアが明らかにしたもので、同馬の馬主が所有するアシュフォード・スタッド(米国・ケンタッキー州)で繁殖入りし、自身の父であるジャスティファイとともに繫養されるという憶測に終止符が打たれた。
シティオブトロイは2歳シーズンに3戦して無敗を誇った。スーパーレイティブS(G2)では6馬身半の大差で圧勝し、デューハーストS(G1)でも印象的な走りを見せつけた。
3歳5月の復帰戦2000ギニー(G1)では圧倒的一番人気に推されたが、ニューマーケット競馬場のローリーマイルコースで三冠の夢は破れた。その後は英ダービー(G1)、エクリプスS(G1)、英インターナショナルS(G1)を制し、レーティング127と今年の芝で最高の評価を得た。
G1・4勝の同馬について、エイダン・オブライエン調教師は次のように語った。
「彼は間違いなく、我々がこれまで調教してきた中で最高の馬です。成し遂げたことすべてがそれを物語っています。気性も素晴らしいですし、信じられない走りをする、驚異的な馬です。疲れを見せることもなく、レースの最後までひたすらに走り続けるので、ライアン(ムーア騎手)はしばしば抑えなければならないほどです」
「彼がどれほどの物を秘めているのか我々にはまだ分かりません。きっと偉大な種牡馬になると思います」。
同馬は、来月デルマー競馬場で開催されるBCクラシックにおいて、イギリスとアイルランドのブックメーカーで単勝1.5倍の1番人気に支持されている。しかしながら、フィアースネス、フォーエバーヤング、そして同じくクールモア所有の3歳馬シエラレオネとのダートでの対戦は、間違いなくそのキャリアで最も厳しい試練となる。
シティオブトロイは、その見た目と戦績にふさわしい良血馬で、父は米三冠馬ジャスティファイ、母はフィリーズマイル(G1)勝馬トゥギャザーフォーエバー(母父ガリレオ)、母の全妹はオークスのヒロイン、フォーエバートゥギャザーである。
クールモアのマイケル・ヴィンセント・マグニア氏は次のように述べた。
「彼は1歳馬の時点で、私たちが生産したジャスティファイ産駒の中で最も良い馬と評価されていました。愛ダービーの週末にカラ競馬場で初勝利を挙げる前から、エイダン(オブライエン調教師)は他の馬とは比べものにならないほどこの馬に惚れ込んでいました」
「この馬の調教やレースを見るのは本当にわくわくします。彼はまた、競馬ファンの心も掴んでいるようで、競馬全体にとっても素晴らしいことです。アメリカ側では、アシュフォードでジャスティファイとともに種牡馬として繫養することを強く望んでいましたが、本国で繫養することになりました。これほどの種牡馬を欧州の繁殖市場に提供できることをうれしく思っています」。
マグニア氏はさらにこう付け加えた。
「彼はジャスティファイとガリレオの完璧な配合です。ヨーク競馬場での前走は間違いなくこれまでで最高のパフォーマンスでしたから、走るごとに良くなっていくようです」。
シティオブトロイの種付料は後日発表される。
By Andrew Scutts
[Racing Post 2024年10月12日
「Coolmore reveal City Of Troy will retire to stud in Ireland after Breeders' Cup Classic swansong」]