海外競馬ニュース 2024年02月01日 - No.4 - 3
競走馬の再調教(RoR)、2024-26年戦略計画を発表(イギリス)[開催・運営]

 "競走馬の再調教(Retraining of Racehorses : RoR)"は、将来的なビジョンと目標達成のためのロードマップを提示する3か年戦略(2024-2026)を発表した。
 この戦略は、社会的な変化と競馬のソーシャルライセンス(訳注:産業が活動を継続するには社会に貢献する必要があるという考え方)をめぐる議論に対応し、現在と将来の引退競走馬のアフターケアにおけるRoRの慈善事業の実施と拡大についての長期的視点を盛り込んだものである。
 代表のデイヴィッド・キャットロウは次のように語った。
 「我々の戦略は野心的なものですが、まさにそういったものが必要な時期を迎えています。RoRがその中核となる活動を発展させ、その効果を最大化していくためには、業界の全面的な支援と資金貢献が必要なのです」。
「我々の戦略の根底には、福祉と支援の活動があります。同時に、引退競走馬に対する需要を拡大させること、教育的な取り組み、トレーサビリティ(引退馬の追跡・把握)、そしてRoRを通じたコミュニティの構築が、潜在的な馬の福祉の問題に積極的に取り組むにあたって欠かせない要素となります」。
 「我々の計画が普遍的な支持を得られれば、競走馬のアフターケア問題に対する業界のコミットメントを示す強力な証となるでしょう。この計画を成功させることで、英国競馬が真に誇れるアフターケア体制を整え、業界全体にポジティブな影響を与えることができると考えています」。
 評議委員長のフィリップ・フリードマンは、次のように述べた。
 「この計画の核心は、2021年のアフターケア資金見直しの提言(Aftercare Funding Review)にあるように、アフターケアの戦略的サポートと方向性を提示するRoRの主導的な立場を明確にすることです。RoRの活動と競馬業界のアフターケアへの取貢献を通じて、競走馬が現役生活を終えた後、不透明な状況に置かれたりおろそかにされることがないようにしていくのです。この計画を実現するために、ステークホルダー、会員の方々、そして外部のパートナーの皆様と協力していくことを楽しみにしています」。
 RoRの戦略計画は、7つの活動の柱を中心に、今後3年間のチャリティーにおける主要な優先事項を概説している:

 1. 福祉と支援
 2. 再調教の基準
 3. 教育と地域社会
 4. 需要の増加と意識の向上
 5. トレーサビリティ
 6. 資金調達、マーケティング、コミュニケーション
 7. 人材、ガバナンス、財務、持続可能性

 それは、すべての引退競走馬の健康と幸福を守るという使命に支えられている。
 計画の全文はこちらを参照されたい。

"競走馬の再調教(RoR)"
 2000年に設立されたRetraining of Racehorses(RoR)は、現役を引退した競走馬の福祉を目的とした慈善団体です。私たちは、すべての引退競走馬が、その生涯のあらゆる段階において、充実した生を全うするに値すると信じています。詳しくは www.ror.org.uk をご覧ください。

By RoR Staff

[ror.org.uk 2024年1月16日「RoR unveils strategic roadmap: seeking full industry support to achieve targets」]