総賞金100万ドル(約1億5,500万円)のブリーダーズカップ(BC)ジュベナイルフィリーズターフ(G1)で2着と健闘したばかりのG2勝馬メイデイレディ(牝2歳, 父Tapit)は、アメリカを代表して太平洋を渡り、日本で出走予定である。
11月7日、ジョセフ・リー調教師は、12月8日に京都競馬場で行われる阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)にメイデイレディを出走させることを明らかにした。同馬にとって、今シーズンのアメリカ国内でもうトップレベルの競走に出走する機会がないことが理由である。同馬はBC出走後もデルマー競馬場に滞在しており、正確な渡航日程は今後決定される。
「アメリカ国内にはもう選択肢となるG1がありませんからね。メイデイレディは前走後も体調がよく、私たちも彼女の状態に満足しています」と、リー調教師は語った。
今シーズンは、レース名の由来となった阪神競馬場が改修工事中であるため、京都競馬場の1,600メートル(約1マイル)でレースが実施される。1着賞金額は6,500万円である。
リー調教師は日本の競馬に精通している。かつてゴドルフィンの調教助手を長く務めており、彼が「世界最高レベル」と称賛する日本の検疫プロセスを多くの競走馬とともに経験している。また、義父である加賀武見元調教師の下で、調教助手として過ごした時期もある。
検疫厩舎は千葉県白井市内に位置し、騎手や厩務員を養成するJRA競馬学校内にある。競馬学校には1,400メートル(約7ハロン)のダートコースがあり、検疫期間中の競走馬たちが調教で一定の時間使用することができる。
「ここは素晴らしい検疫施設です。静かで、調教もできます。狭い場所で馬を歩かせる必要もなく、馬を外(ダートコース)に出すこともできます。最高の環境で、快適な検疫です。(メイデイレディは)最高レベルの馬と走らなければなりませんので、準備を整え、輸送がうまくいくことが非常に重要になってきます」。
メイデイレディは、ラリーおよびカレン・ドイルズ夫妻のケイティリッチステーブルの所有馬で、これまでの4レースですでに100万ドル以上の賞金を獲得している。ケンタッキーのホワイトバーチファームで生産され、2歳調教馬のオカラ・ブリーダーズ・スプリング・セールで、デメリックセールスコンサインメントから32万5000ドル(約5,038万円)で購入された。
「私は夢を見ている訳ではありません。もしこの馬がいなかったら、ここには来なかったでしょう」とラリー・ドイル氏は、自身の牝馬をブリーダーズカップに出走させることについて語った。この言葉は、日本でのレースに対する彼の気持ちにも当てはまる。「私たちは常にこの馬が特別だと思っていて、これまでレースを避けたことは一度もありません。彼女にとって、これまでスムーズで簡単なレースはありませんでした」。
メイデイレディは、8月4日に行われたサラトガ競馬場の別定重量の未勝利競走で26倍のオッズを覆し、ハナ差で勝利してキャリアをスタートさせた。
9月8日、ケンタッキーダウンズ競馬場のジュベナイルフィリーズS(L)では1 3/4馬身差で快勝し、10月4日にキーンランド競馬場で行われたジェサミンS(G2)では3頭による写真判定でハナ差勝利を収めた。ジェサミンSではレース序盤に落鉄し、何度も気にする場面があったが、それを乗り越えた。
11月1日のBCジュベナイルフィリーズターフでは、メイデイレディはまたも後方からのレースとなった。内ラチ沿いでレースを進めたが、最終コーナーでは馬群がごちゃついた。それでも、圧倒的1番人気でこのレースの勝馬となったレイクヴィクトリアを力強く追走し、1 1/2馬身差の2着を確保。3着馬には1馬身差をつけて入線した。
By Sean Collins
(1ドル=約155円)
[bloodhorse.com 2024年11月7日
「Off BC Placing, May Day Ready Aimed for Japan Start]