12月に予定されている香港国際競走は、海外勢にとって厳しい戦いになりそうだ。11月17日(日)に行われた前哨戦をそれぞれ勝利したロマンチックウォリアー、カーインライジング、ヴォイッジバブルが迎え撃つ。
香港が世界に誇るスーパースター、ロマンチックウォリアー(セン馬6、父アクラメイション)は、12月8日に2000メートルで行われる香港カップ(G1)の3連覇に向けて、同じく距離2000mの前哨戦ジョッキークラブカップ(G2)を危なげなく勝利した。カーインライジングは、さらにそれを上回るパフォーマンスでジョッキークラブスプリント(G2)を快勝して見せた。一方、ジョッキークラブマイル(G2)では、ヴォイッジバブルが12月の本番で勝ち負けしそうなメンバーを撃破した。
ロマンチックウォリアーに騎乗したジェームス・マクドナルド騎手は、後続に4 1/4馬身差をつけてゴールした後、次のように述べた。
「彼はまるでプロボクサーのようです。ヘビー級の世界王者です。彼に乗るときはまず緊張しません。それほどまでに馬が強いので。本当に素晴らしい馬です。彼のことが大好きです。」
そう、その通りである。ロマンチックウォリアーは、最近引退したゴールデンシックスティが打ち立てた素晴らしい香港競馬の記録を塗り替える勢いであり、2023-24年シーズンにはその才能を海外で発揮して、オーストラリアでコックスプレート(G1)を、日本で安田記念(G1)を制した。
マクドナルド騎手がロマンチックウォリアーにほれ込むのも当然だろう。このコンビは10戦して9勝を挙げている。
「この馬はみなさんを決してがっかりさせません。勝利に対する固い意志を持ち合わせています。これまでに見たことのないレベルの馬です」マクドナルド騎手は加えた。
管理するダニー・シャム調教師は、この熱意溢れる騎手に対して、12月のレースは世界トップクラスの中距離馬が参戦してくることが予想され、そう簡単にはいかないだろう、と伝えたという。
「今日の相手とはまったく違う、ずっとずっと強い馬が揃うでしょう。エントリーを見てください。強い馬が勢ぞろいしています。12月8日はタフなレースになります」とシャム調教師は述べた。
シャム調教師は、万事が順調にいけば、ロマンチックウォリアーでのさらなる挑戦を見据える。ダートへ転向して、2月のサウジカップ(G1)、そして4月のドバイワールドカップ(G1)への参戦も視野に入れている。
「馬にとっても我々陣営にとっても、今後の数週間だけでなく半年はタフな日々が続くでしょう。馬主(ピーター・ラウ)は本当に行きたがっています。挑戦する価値はあるでしょう。一生に一度のことですから」と、シャム調教師はコメントした
By Bob Kieckhefer
[bloodhorse.com 2024年11月17日「Romantic Warrior Shows the Way in HK Preps for December]