海外競馬ニュース 2024年12月19日 - No.47 - 1
大手セリ会社3社の寄付により引退馬支援を拡大(イギリス)[その他]

 "競走馬の再調教(Retraining of Racehorses : RoR)"は、大手セリ会社3社連携の支援によって、2025年の資金は増額になると発表した。

 今般新しく導入されたのは、セリ会社3社がサラブレッド1頭の売上げにつき6ポンド(約1200円)をRoRに寄付する仕組み。なお、これとは別に販売者と購買者からはそれぞれ1頭につき3ポンド(約600円)徴収される。

 RoR代表のデイヴィッド・キャットロウ氏は次のように語った。
 「この新しい資金提供の契約は、RoRおよび私たちが支援する何千頭もの引退競走馬にとって、重要な前進です」。
 「ゴフスUK、タタソールズ、サラビッドの寛大さは、私たちの使命に対する彼らのコミットメントを浮き彫りにしています。今回の資金増額により、RoRの3か年戦略(2024-2026)に示した目標を達成するための態勢が整いました」。
 「今回の資金提供は、競走馬福祉のベンチマークとなるもので、他の業界関係者もこれに続くことを期待しています。また、RoRのアフターケア支援をする主要団体としての役割も強化され、戦略的目標を達成するための能力強化が可能になります」。

 新しい資金提供モデルは来年1月1日に導入され、期間は2年間の固定だが、来年はさらなる資金提供が期待される。

 RoRは今年の1月、競走馬のアフターケアを強化するため、リトレーニング、福祉および資金の改善を目的とした3カ年戦略を発表した。

 その提案では、業界団体による寄付の増加や、引退競走馬のトレーサビリティに関して競馬業界内における一層の協力を求めている。RoRは、2026年までに2万頭の引退競走馬をデータベースに登録したいと考えている。

 タタソールズ社のエドモンド・マホニー会長は次のように語った。
 「タタソールズはRoRの馬術大会(Showing Series)を支援し続けており、今回の新しい資金提供モデルはRoRへのコミットメントをさらに強固なものにしています。この業界の先進的な取り組みに参加できることを嬉しく思います」
 「RoRの活動はサラブレッド業界の基盤であり、福祉を促進するだけでなく、サラブレッドの競馬以外の多才さを示すものでもあります」
 「この取り組みを通じて、タタソールズは競走馬の長期的なケアとリトレーニングへの献身を確かなものとするとともに、競走馬が新たなキャリアで活躍できる機会を確保します」。

By Catherine Macrae

(1ポンド=約200円)

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[bloodhorse.com 2024年12月11日「European Sales Companies Fund Retraining of Racehorses」]