海外競馬ニュース 2024年02月22日 - No.7 - 3
2021年最優秀2歳牝馬エコーズールー、馬房内で脚を負傷し安楽死措置(アメリカ)[その他]

 2021年エクリプス賞最優秀2歳牝馬のエコーズールーは馬房内で脚を負傷し、2月18日に南カリフォルニアの動物病院で安楽死措置が取られた。

 エコーズールーは昨年10月13日、サンタアニタパーク競馬場でブリーダーズカップ出走に向けた調教中に、左前肢種子骨の二軸性骨折を患っていた。

 スティーヴ・アスムッセン調教師がデイリーレーシングフォーム紙(DRF)に語ったところによると、エコーズールーは「馬房内で立ち上がろうとしたときに負傷した」ようである。

 エコーズールーをL&Nレーシング社と共同所有しているウインチェルサラブレッズ社のレーシングマネージャー、デヴィッド・フィスク氏は、「私は常に、この馬を治癒し、延命させたいという希望を持ち続けていました。"よし、やったぞ"と思える状況になったことは一度もなく、常に慎重ながらも楽観姿勢を取っていましたが、最初から最後まで、恐ろしいほど不運な出来事でした。」と語った。

 エコーズールーは昨年10月14日に手術を受けた。フィスク氏によると、手術を担当したライアン・カーペンター獣医師は、エコーズールーがいつか仔馬と共に外に出られるようになるのが最良のシナリオだと言っていたようである。

 「我々全員がそれを望んでいましたが、もう叶わないのです。」とフィスク氏は語った。

 エクリプス賞を受賞した2021年、エコーズールーは4戦無敗で、スピナウェイS(G1)、フリゼットスS(G1)、ブリーダーズカップ(BC)ジュヴェナイルフィリーズ(G1)を制した。

 翌年はフェアグラウンズオークス(G2)とドッグウッドS(G3)に勝利し、この間にケンタッキーオークス(G1)で4着に入った。キーンランド競馬場で実施されたBCフィリー&メアスプリント(G1)では、後に最優秀短距離牝馬になるグッドナイトオリーブに及ばず2着となった。

 「彼女は調教で最もスピードのある馬の1頭で、今まで所有した馬の中で最もスピードがあったのではないか思っています。...しかし、今朝スティーヴが私に言ったように、彼女は競馬場で走る才能以上に、馬房でのふるまいの良さと優しさがあったので、皆とてもつらいのです」と、フィスク氏は語った。

 父ガンランナー、母レットゴーマイエコー(父メニフィー)の5歳馬エコーズールーは、11戦9勝、2着1回、獲得賞金264万375ドル(約3億9,606万円)であった。最後の出走となったバレリーナハンデキャップ(G1)を勝ち、ガンランナー産駒の獲得賞金ランキングのトップに躍り出た。エコーズールーは2戦目スピナウェイステークスを勝ち、ガンランナー産駒の中で初のG1勝ち馬となったが、それは同じくガンランナー産駒のガナイトがホープフルS(G1)に勝つ前日に達成された。

 エコーズールーは、ベッツ、J.ベッツ、バーンズ、チュンク、マガーズ、ココイクワイン、ラムズビー(Betz, J. Betz, Burns, CHNNHK, Magers, CoCo Equine, and Ramsby)の共同生産であった。2020年キーンランド9月セールで、ウインチェルサラブレッズ社がベッツサラブレッズから30万ドル(約4,500万円)で購入した。

By Joe Perez

(1ドル=約150円)

[bloodhorse.com 2024年2月19日「Champion Echo Zulu Euthanized After Stall Injury」]