2021 香港国際競走要綱(詳細版)
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2021 香港国際競走要綱(詳細版)
2021−10−07更新
 目次

要綱

1. 連絡先
2. 登録
3. 追加登録
4. 出走馬選出
5. 出走権
6. 出馬登録料および騎手登録料
7. 通則
8. 賞金
9. 費用補助等
10.航空券(馬主・調教師・騎手・調教助手・厩務員)
11.宿泊(馬主・調教師・騎手・調教助手・厩務員)
12.香港での移動(馬主・調教師・騎手・調教助手・厩務員)
13.その他の情報
14.馬の輸送
15.ホースマンガイド
16.獣医関係および諸手続


2021香港国際競走 要綱

※新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、香港-日本間の入出国に関し制限が適用されています(2021年10月現在)。詳しくは、在香港日本総領事館公式サイト ( https://www.hk.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000494.html )を参照してください。

この要綱の内容は、HKJCのパターンブック(PDF約7メガ)の内容です。

https://racing.hkjc.com/racing/english/international-racing/index.aspx
https://racing.hkjc.com/racing/english/international-racing/pdf/2021-22_HongKongPatternBook.pdf

※はガイドには記載のない補足情報です。

201112月の香港国際競走から、調教において騎乗者は安全鐙を使用することが義務付けられるようになりましたので、遠征の際には必ず安全鐙をご用意ください。

また、201212月の香港国際競走から、調教においてもレースにおいても、騎乗者はゴム製あるいは人工素材で出来た手綱を使用することが義務付けられるようになりましたので(布製もしくは革製の手綱は使用不可!)、遠征の際には必ずこのルールに該当する手綱をご用意ください。

2015年秋から調教においてもレースにおいても、騎乗者は「パッド付きの鞭」を使用することが義務付けられるようになりましたので(パッド付きの鞭:EnforcerInternational Lite-TouchMcKey Slick StickPersuaderPro CushProtektaSnowbeeSoft Crop)、遠征の際はご用意ください。

レースでメンコを使用する場合は、「黄色以外の色のメンコ」をご用意ください。「黄色」は、香港馬がレース前のみにメンコを使用する際の色に指定されているためです [20199月から実施]。日本馬がレース前のみメンコを使用する場合は、メンコの色指定はありません。



20211212(日)シャティン競馬場

・ロンジン香港カップ(G1)
(2000m、芝、3歳以上):30,000,000香港ドル (約4億2,000万円)

・ロンジン香港マイル(G1)
(1600m、芝、3歳以上):26,000,000香港ドル (約3億6,400万円)

・ロンジン香港スプリント(G1)
(1200m、芝、3歳以上):24,000,000香港ドル (約3億3,600万円)

・ロンジン香港ヴァーズ(G1)
(2400m、芝、3歳以上):20,000,000香港ドル (約2億8,000万円)

登録と出馬登録

登録 ※外国馬の登録締切日が変更されました。

外国馬:10月18日(月) 香港時間 午後6時締切 登録料:無料

香港馬:10月25日(月) 香港時間 午後6時締切 登録料:無料

追加登録 ※今回は外国馬の追加登録はできません(外国馬の登録は10月18日まで)。

香港馬:11月22日(月) 香港時間 午後6時締切 登録料:当該競走の総賞金の1%

(予備登録を済ませた場合は必要なし)

出馬登録

12月9日(木) 香港時間 午前8時締切 

出馬登録料:当該競走の総賞金の1%

騎手登録料:2,300香港ドル(約3万2千円)

枠順抽選会

12月9日(木)

※香港ジョッキークラブは、選出馬とその関係者に交通・宿泊パッケージを提供する。

1香港ドル=約14円で換算(日本円は参考まで)


● ロンジン香港カップ(G1)

2000m、芝、3歳以上
総賞金:30,000,000香港ドル (約4億2,000万円)

hkir_cup_weight.png
※フリーランス騎手および見習い騎手に対する減量は無し。

cup_b.png



● ロンジン香港マイル(G1)

1600m、芝、3歳以上
総賞金:26,000,000香港ドル (約3億6,400万円)

hkir_mile_weight.png

※フリーランス騎手および見習い騎手に対する減量は無し。

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● ロンジン香港スプリント(G1)

1200m、芝、3歳以上
24,000,000香港ドル (約3億3,600万円)

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※フリーランス騎手および見習い騎手に対する減量は無し。

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● ロンジン香港ヴァーズ(G1)

2400m、芝、3歳以上

総賞金:20,000,000香港ドル (約2億8,000万円)

hkir_vase_weight.png

※フリーランス騎手および見習い騎手に対する減量は無し。

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1.連絡先

Mr. William A Nader (ウィリアム A ネイダー)
Director of Racing Product, Marketing and Sponsorship (競走・マーケティング・スポンサーシップ担当理事)
The Hong Kong Jockey Club (香港ジョッキークラブ)
HKJC Headquarters, 1 Sports Road, Happy Valley, Hong Kong
Tel: (852) 2966 8872 Fax: (852) 2966 7800 Email: william.a.nader@hkjc.org.hk

Mr. Nigel C Gray (ナイジェル C グレイ)
Head of Handicapping, Race Planning and International Racing
(ハンデキャッピング・競走企画・国際競走担当部長)
Tel: (852) 2966 8337 Fax: (852) 2966 7013 E-mail: nigel.c.gray@hkjc.org.hk

ウェブサイト:
https://www.hkjc.com/home/english/index.aspx (香港ジョッキークラブ)
https://racing.hkjc.com/racing/english/international-racing/index.aspx
https://campaigns.hkjc.com/hkir/en/ (香港国際競走)

国内での登録申込みおよび照会先:

(公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナル・国際業務部 (担当:今原)
〒105-0004 東京都港区新橋4-5-4 JRA新橋分館6 F
Tel: 03(3434)5003 Fax: 03(3432)4668 Eメール: https://www.jairs.jp/otoiawase/index.php
ウェブサイト: https://www.jairs.jp/

2.登録 ※外国馬の登録締切日が変更されました。

(1) 登録締切日前での香港国際競走への登録は、無料である。
外国馬の登録締切日は2021年10月18日(月)(香港時間午後6時)で、2競走に登録する馬は第1希望、第2希望を明記すること。

香港馬の登録締切日は、2021年10月25日(月)(香港時間午後6時)。

(2) 海外からの登録は、登録用紙に記入の上FAXもしくは郵便で送付されたもの、またはインターネット上での登録用紙 ( https://campaign.hkjc.com/fs/pattern-races/en-form.aspx ) により送信されたもののみ受理される。

3.追加登録 ※今回は外国馬の追加登録はできません(外国馬の登録は10月18日まで)。

① 香港国際競走において、登録が済んでいない馬は、追加登録ができる。

香港馬の追加登録締切日は、2021年11月22日(月) (香港時間 午後6時締切)

② 同じ開催日で、1頭が2競走以上に追加登録することはできない。

当該競走の総賞金の1%にあたる額(香港ドル)の追加登録料を下記のHKJCの銀行口座に、出馬登録日の1週間前(香港国際競走では2021年12月2日(木))までの銀行営業時間(香港時間)内に振り込まなければならない。

受取先:THE HONG KONG JOCKEY CLUB
銀行名:HONG KONG & SHANGHAI BANKING CORP. LTD
1 QUEEN'S ROAD CENTRAL, HONG KONG
口座番号:002-241354-001
Swift code:HSBCHKHH

振込み額:
香港カップ: 300,000香港ドル(約420万円)
香港マイル: 260,000香港ドル(約364万円)
香港スプリント: 240,000香港ドル(約336万円)
香港ヴァーズ: 200,000香港ドル(約280万円)

4.出走馬選出

(1) 香港国際競走において、選考委員会は、競走・マーケティング・スポンサーシップ担当理事とハンデキャッピング・競走企画・国際競走担当部長からなる。

(2) 香港国際競走の選出・発表馬は、公式発表後、同じ開催日の他の競走に変えることはできない。

(3) 外国馬は出馬登録前まで出走を取り消すことができる。

5.出走権

(1) 各レースの出走可能頭数は14頭である。

(2) HKJCは、各競走の出走馬全体の質を確保するために選出権を持ち、登録馬が登録競走で十分能力を発揮する水準と可能性を慎重に考慮した後、各競走の出走頭数を決定する唯一の権限を有する。しかし、各競走で出走頭数が14頭に達していないからといって、香港馬、外国馬、それぞれの登録馬が選出される保証はない。

(3) HKJCの選考委員会は、各競走の出走馬を決める唯一の権限(決定権)を有し、選考委員会の決定が最終決定となる。

6.出馬登録料および騎手登録料

(1) 外国の馬主は、当該競走の出馬登録料(香港国際競走は総賞金の1%)と騎手登録料2,300香港ドル(約3万2千円)を、出馬登録日の3日前(香港国際競走は2021年12月6日(月))までの銀行営業時間(香港時間)内にHKJCの指定口座(下記参照)に香港ドルにて振込まなければならない。

受取先 :THE HONG KONG JOCKEY CLUB
銀行名 :HONG KONG & SHANGHAI BANKING CORP.LTD
1 QUEEN'S ROAD CENTRAL, HONG KONG
口座番号 :002-241354-001
Swift code:HSBCHKHH

振込み額 :
香港カップ: 302,300香港ドル(約423万円)
香港マイル: 262,300香港ドル(約367万円)
香港スプリント: 242,300香港ドル(約339万円)
香港ヴァーズ: 200,000香港ドル(約283万円)

振込み用紙控えのコピーをHKJC・国際競走部(Hong Kong Jockey Club, International Racing Office: fax- (+852)2966-7022 )へファックスすること。振込み用紙控えや小切手には、1)登録競走名・2)馬名・3)送金者名を(英語で)明記のこと。

(2) 香港の馬主は、当該競走の出馬登録料と騎手登録料2,300香港ドルが、月極メンバー口座から徴収される。

(3) 出馬登録料は、HKJCの獣医委員によって当該競走に出走が不適当であると証明された場合に限り返還される。また騎手登録料については、騎手による当該競走の検量前に出走馬が取り消しとなった場合に限り返還される。

7.通則

(1) 登録および出走は、HKJCの競馬施行規程および理事会の指示に則って行われる。

(2) HKJCは、理由を明らかにすることなく、馬の登録を受理または拒否する最終的権限を有し、出馬登録を受理していたとしても、いかなるときも登録を拒否する権限を有する。

(3) 全競走、HKJCにより施行され、HKJCは次のことについて権限を与えられ、保有する。

a) 競走名

b) 競走および競走名に関連したスポンサー関連の全権利

c) 競走および競走名の著作権期間中の放送、放映、複製、映像送信は手段を問わず、また映像のみ、音声のみを問わず全ての権利はHKJCが保有する。さらに/もしくは世界の各国(地域)の法律に規定される著作権ないし(および)類似の権利についてはHKJCが保有する。

(4) 馬主、調教師、騎手は、香港滞在中下記のことを遵守すること。

a) HKJCが招待する公式行事に出席すること。

b) HKJCが求める際、マスコミとマスコミ代表者からのインタビューに、(レース直後を含む)合理的な時間であれば随時対応できるようにすること。

c) HKJCの要請あるいは許可した場合を除き、広報・宣伝活動をしないこと。

(5) HKJCの理事会は、その裁量において競走を延期または中止、又はその絶対的な裁量において規約と条件を変更する権限を有する。

8.賞金

賞金配分率(外国馬)

・馬主 70~80%(1着)、75~85%(2~6着)
・調教師 10%(1~6着)
・騎手 10%(1着)、5%(2~6着)
・厩舎 最大10%(1~6着)

・賞金は、各馬主、調教師、騎手の銀行口座に、香港ドルまたは希望に応じて他の通貨(振込時のHKJCの一般為替レート)にて支払う。香港では馬主の収入については非課税だが、海外からの調教師および騎手の収入は課税(現行10%)の対象となる。

・厩舎への賞金は遠征馬自国の配分基準に基づき、調教師の銀行口座に支払われる(日本の場合は5%)。

9.費用補助等

香港ジョッキークラブ(HKJC)は、以下の国際G1 7競走の選出馬関係者に対して、渡航費用・宿泊費用のパッケージを提供する。

・ロンジン香港カップ(G1)

・ロンジン香港マイル(G1)

・ロンジン香港スプリント(G1)

・ロンジン香港ヴァーズ(G1)

・クイーンエリザベスⅡ世カップ(G1)

・チャンピオンズマイル(G1)

・チェアマンズ・スプリント・プライズ(G1)

下記の航空券、宿泊、香港での移動の欄で、詳細を参照されたい。提供される費用補助は譲渡不可で、現金に換えることはできない。

上記以外の国際重賞競走への遠征馬の馬主は、馬主自身・調教師・騎手・厩舎スタッフの渡航費用・宿泊費用の全額を支払う責任がある。

10.航空券(馬主、調教師、騎手、調教助手、厩務員)

(1)馬主、調教師、騎手

① 香港ジョッキークラブ(HKJC)は、次に掲げる海外招待馬の関係者に、HKJCが指定する航空会社のビジネスクラス 往復航空券を提供する。

・馬主(2名分の航空券)

・調教師(2名分の航空券)

・騎手(1名分の航空券)

② 上記の者のみが支給の対象である。例えば、騎手が既に香港にいる場合、関係者が出走馬2頭以上の所有権を持つ、または2つ以上の立場(例えば馬主兼調教師)がある場合であっても、他者にその権利を振り分けることはできない。

③ 1頭に複数の馬主がいる場合には、HKJCは航空券および宿泊の支給を受ける代表の1名を指名するように要求する。

④ 航空便の座席を確保するために、馬主、調教師、騎手は可能な限り早く、できれば競走2週間前には旅程についてHKJCに伝える必要がある。

⑤ 招待者自身で航空券を購入する場合は、事前にHKJCから許可を得なければならない。HKJCの公式旅行会社のレートと同等のビジネスクラス航空券代分もしくは実際の航空券代のどちらか安い方を支給する。

(2) 調教助手、厩務員

1頭につき最大2名分の航空券をHKJCは提供する。2名のいずれかが、貨物機の座席を確保できず馬に帯同できない場合、HKJCはその裁量でエコノミークラスの航空券を提供する。

11.宿泊(馬主、調教師、騎手、調教助手、厩務員)

(1)馬主、調教師、騎手

①ホテル宿泊(部屋のみ)が下記関係者について最大2名まで、HKJCの指定ホテルでの宿泊が提供される。

・馬主 -4(1部屋)

・調教師-4(1部屋)

・騎手 -4(1部屋)

②上記のみが宿泊支給の対象であるが、自己負担において宿泊延長が可能である。HKJCが選んだホテル以外のホテルに宿泊する場合も、自己負担となる。

③1頭に複数の馬主がいる場合には、HKJC指定の航空会社とホテルにおいて、自己負担で航空券および宿泊を追加手配することができる。

(2) 調教助手、厩務員

① 1頭につき最大2名に、通常の遠征期間、HKJCの選んだシャティンのホテルでの宿泊(1人1部屋)が提供される。飲食代、ミニバー利用代、交通費、通信費(電話・ファックス・インターネット)、クリーニング等の滞在費に対する補助として、1名1日当たり450香港ドル(※通常の場合)が支給される(※参考:ただし、換金は出ない)。

②宿泊の延長分については、HKJCは負担しない。HKJCが選んだホテル以外のホテルに宿泊する場合は、自己負担となる。

12.香港での移動(馬主、調教師、騎手、調教助手、厩務員)

以下の移動についてはHKJCが手配する。

(1)馬主、調教師、騎手

① 空港-指定ホテル間の移動

② 朝の調教のための指定ホテル-シャティン競馬場間の移動

③ 指定ホテル-公式行事会場間の移動

※ 指定ホテル以外で宿泊する場合は、そのホテルから(まで)の移動手段は手配されない

(2) 調教助手、厩務員

① 馬に帯同する場合、空港-ホテル間の移動を提供(※1頭につき最大2名)する。馬に帯同しない場合、空港-ホテル往復分のタクシー代に相当する額を(※検疫厩舎到着後に検疫厩舎マネージャーから、もしくは現金前払いにて)支給する。(※片道のみ利用する場合は片道分のみ支給する。タクシー利用の際は領収書を得ること。)

② 指定ホテル-検疫厩舎(シャティン競馬場)間のシャトルバス

③ 指定ホテル-公式行事会場間の移動

13.その他の情報

(1) 競馬施行日の規則

① (※事前に登録が必要で、有料で、席数に限りがあるが)HKJCは海外および香港の馬主(※調教師、騎手も含む)の子供(18歳未満)を喜んで香港国際競走へ招待する(ハッピーバレー競馬場で施行される国際騎手チャンピオンシップ開催日に子供は参加が認められていない)。事前に割振られた食事・娯楽エリアにおいて、特別に訓練されたHKJCスタッフが全ての子供たちのニーズに応えることを保証する。子供たちはスタッフの付き添いで、賭事エリアを迂回しながらパドックやウィナーズサークルへ行くことができ、また表彰式にも参加することができる。(※安全上の理由から10歳未満はパドックへ行けないが、優勝記念撮影には参加可能。)

18歳未満の来場者に対する政府の規則

・ 18歳未満の来場者は指定された食事・娯楽エリアに滞在しなければならない。

・ 18歳未満の来場者は賭事装置や情報を利用できる賭事エリアへ行くことを認められていない。

・ 馬券を購入することは認められていない。

② 競馬場での携帯電話の使用は、認められているが、マナーモード(消音・バイブレーション)で使うことが条件である。(※競馬場屋内は全て禁煙で、喫煙は屋外バルコニーのみにおいて可能。)

(2) バッジおよび通行証

公式な訪問者(HKJCが認める競馬関係者)全員に、バッジおよび通行証が発行される。全ての公式行事に参加する際、および競馬開催時や調教時には、常に見えるところにバッジおよび通行証を付けていること。

(3) 厩舎パス

海外からの出走馬は認可を受けた検疫施設に滞在する。バイオセキュリティーの規則により、調教師、騎手および厩舎スタッフのみに、厩舎パスが発行される(※馬主には厩舎パスは発行されない)。パス発行の承認は香港に到着する前に得ておかなければならない。パスは、厩舎に入場する際には必ず提示し、厩舎内では常に見えるところに着用していなければならない。紛失した場合は速やかに警備部代表者に報告すること。バイオセキュリティーのため、検疫施設に入場した者は、その後同日に、現地香港馬に接触する、または香港馬厩舎施設に入場することは認められない。

(4) 税金

馬主の収入については非課税で、海外からの調教師および騎手の収入は課税(現行は総収入の10%)の対象となる。しかしながら海外出走馬の関係者は、税の専門家や税理士に自国での租税義務について相談することを強く奨める。

14.馬の輸送

HKJCは、前述の国際G1 7競走の選出馬に対して、遠征費用補助を提供する。

その他の国際重賞競走への遠征馬の馬主は、馬の輸送費(国内輸送を含む)・検疫費・獣医サービス料・飼料・敷料(1日約500香港ドル)、および厩舎使用料(1日1,200香港ドル)などの全額を支払う責任がある。

(1) 各招待馬の自厩舎-出発空港間の往復陸上移動、および既存の貨物航空路による輸送を基本とした各招待馬の往復航空輸送を、HKJCは手配し、その通常の費用を負担する。馬主や調教師がHKJCが提案する輸送経路や陸路・航空会社を変更して発生する追加費用は、その馬主の負担となる可能性がある。全馬の輸送手配はHKJCが準備をし、指定馬輸送会社が調整をする。HKJCおよび馬輸送会社は、往路、復路、香港滞在中の招待馬の死亡や傷害について一切責任を負わない。

(2) 同地域からの輸送馬の扱い;

a) 可能な限り同じ貨物機で輸送する。

b) 各パレット(ストール)に2頭ずつを原則とし輸送される。HKJCの手配に関し変更依頼があった場合の追加料金は、当該馬の馬主が負担することとなる。

(3) HKJCは、必要な馬装具、備品および飼料を運ぶために、同じ貨物機で2頭ごとにLD3/AKEコンテナを1台ずつ提供し、その費用を負担する。これを超える荷物の追加運搬費用については当該馬の馬主が負担することとなる。

(4) 検疫協定により香港までの直行便が無く、チャーター便が最善である国々からの出走馬の馬主に対しては、当該馬の輸送費を援助するための輸送補助金が提供される。詳細については、厩舎競走業務長兼馬主サービス長のK Lチェン氏に連絡されたい。

(5) 日本の指定馬輸送会社

(株)野澤組 (畜産部;本田氏) 住所:〒100-0005東京都千代田区丸の内3丁目4-1
電話: 03 (3216) 3476 Fax: 03 (3216) 3578 携帯: 080-3692-5134
Eメール: motoki.honda@nosawa.co.jp
URL: https://www.nosawa.co.jp/horse/index.html 

(6) 輸送に関連する疾病からの回復や適切な治療のために、競走の8日前までには招待馬が香港に到着することをHKJCは強く勧める。治療で投与された薬物は、1週間以上たっても馬の検体から検出される場合があることを留意されたい。検疫厩舎の空き状況によるが、HKJCは遠征馬が競走の14日より前に香港へ到着することも許可する。ただし、早めの香港到着によって発生する全ての追加費用を馬主は支払わなければいけない場合があることを留意されたい。

(7) 輸出前検疫の要件を満たす必要のある馬を除く全馬はレース終了後遅くとも7日以内に香港を発たなければならない。香港での滞在期間を延長することによって発生する全ての追加費用を馬主が支払わなければいけない場合があることを留意されたい。

(8) 馬のパスポートおよびその他公式個体確認書類は、招待馬とともに運搬され、香港の検疫厩舎到着時に、獣医局により検査・回収されなくてはいけない。これらの書類は、裏書きされ、香港出国前に返却される。

(9) HKJCは招待馬の保険は負担しないので、各自で保険手続きをしなければならない。

(10) もし招待馬が獣医的理由以外で出走を取消された場合、その馬の関係者は、馬の輸送費などを含む全ての費用を支払わなければならない。

(11) 香港以外における検疫費用は馬主の負担である。

(12) HKJCは香港馬を帯同馬として提供することはしない。招待馬と同厩させる帯同馬を希望する調教師は、自国から帯同馬を連れてくること。また、帯同馬に係る追加費用については馬主負担とする。

15.ホースマンズ・ガイド

(1) 保険およびビザ

① 遠征馬関係者は、事前に各々のビザの必要条件について確認すること及び、香港への旅行と香港滞在中の業務/業務外における怪我や疾病に対する保険に、自ら加入することを推奨する。

② 海外からの騎手は全員、免許交付以降、HKJCのエリア内で業務上発生した事故について、HKJCの保険制度で医療、個人傷害および損害賠償が補償される。

(2) 免許

海外からの調教師および騎手の免許は、香港到着後に発行される。免許を与えられた調教師および騎手全員は、HKJCの競馬施行規程および規則に従うことに同意すること。

HKJCの競馬施行規程は

https://racing.hkjc.com/racing/english/racing-info/racing_rules_instr.aspx で閲覧できる。

海外からの騎手は、事前にHKJCの裁決委員から代替案の許可を得ていない限り、騎乗予定日の前日までには、香港に到着することが求められる。この騎手免許により、競走当日には、シャティン競馬場での全競走で騎乗依頼を受けることができる。

また、ハッピーバレー競馬場でロンジン香港国際競走前の水曜日に施行されるロンジン国際騎手チャンピオンシップ(IJC)参加のために招待される騎手は、同チャンピオンシップ競走施行日のどの競走でも騎乗依頼を受けることができ、また、日曜日のロンジン香港国際競走施行日には、招待外国馬への騎乗契約の有無に関わらず、騎乗依頼を受けることが可能である。

(3) 広告およびスポンサー関連物について

HKJCの理事会の承認がなければ、競走当日に厩舎関係のいかなる者も広告の入った衣服を着用してはならず、馬にも広告が入った馬具を着けてはならない。文字、カラーシーム、スポンサーロゴなどが無い、HKJCに承認された乗馬ズボンのみ、騎手は競走および調教の際着用することができる。HKJCは騎手および厩舎関係者にHKJCが承認しているメーカーの馬具の使用を求めることがある。

(4) 競走前面接

ロンジン国際騎手チャンピオンシップ(IJC)およびロンジン香港国際競走もしくはFWD香港チャンピオンズデーに参加する海外からの騎手全員、競走施行日の第1競走前に、開催競馬場の審議室で裁決委員との面接に参加する必要がある。ロンジン国際騎手チャンピオンシップ(IJC)参加のために招待される騎手は、同チャンピオンシップ競走開始前に裁決委員との面接に出席する必要がある。その他の競走の前に面接が行われる場合は、関係する騎手に対し予め通知を行う。

(5) 無制裁証明書 (クリアランス)

全ての騎手は、彼らが直前に騎乗した競馬管轄区域(統轄団体)から発行された、彼らが香港で騎乗依頼を受けたり騎乗したりすることを妨げるようないかなる制裁も受けていないことを通知する無制裁証明書(クリアランス)を、HKJCの裁決委員に提出する必要がある。

(6) チーフメディカルオフィサー

HKJCのチーフメディカルオフィサー(CMO)は、騎手の怪我や病気を看護するため、騎乗する騎手の健康状態を判断するため、全競馬開催、公式バリアトライアル(能力検定試験)に参加します。競馬開催のない日にCMOと相談する必要がある騎手は、裁決委員から連絡先を得ることができる。

(7) 保護ベスト・ヘルメット

以下の安全基準に適合する保護ベストとヘルメットのみが、香港での調教および競走において騎乗する際、着用を認められる(※通常JRAで使用している保護ベストおよびヘルメットは香港では使用できない。香港で保護ベストとヘルメットの購入を希望する場合は、現地到着後にHKJCから購入することも可能である。ただし、ヘルメットについては西洋人向けの形になっているため、サイズが日本人の頭にぴったりと合わないこともあることに留意されたい)。

ヘルメットが使用承認されるためには、下記の安全基準のいずれかに合致していることを示す製造メーカーのラベルがヘルメットに貼り付けられている必要がある。承認された安全基準に合致していないヘルメット、および製造メーカーのラベルが貼り付けられていないヘルメットは、HKJCの裁決委員により押収される。

保護ベストが使用承認されるためには、下記の安全基準のいずれかに合致していることを示す製造メーカーのラベルが保護ベストに貼り付けられている必要がある。承認された安全基準に合致していない保護ベスト、および製造メーカーのラベルが貼り付けられていない保護ベストは、HKJCの裁決委員により押収される。さらにいかなる方法であれ、保護ベストを改造することは違反である。所有する保護ベストを改造した者は罰則を受ける対象となり、その保護ベストは押収される。

ヘルメット

EN 1384:2012年製or 2017年製

AS/NZS 3838 2006年製

ASTM F1163-13 or ASTM F1163-15

ASTM F116 3-04 (A)2011年製

PAS 015: 2011年製

UTAC/CRITT 04/2015

CE VG1 01.040 2014-12

SNELL E2001 or E2016

保護ベスト

ARB Standard 1. 1998年製

EN 13158: 2009年製, 2018年製標準/レベル1&2

注意: ヘルメット「(BS) EN 14572: 2005年製」、保護ベスト「SATRA Jockey Vest Document M6 Issue 3」は、2015年秋から使用できなくなりました。

騎手は、保護ベスト着用のため、検量の際に2ポンド減量の措置を受ける。

(8) 騎手乗馬ズボン

「ロンジン国際騎手チャンピオンシップ(IJC)」に参加する騎手は、自分の乗馬ズボンのサイズをHKJC国際競走部に連絡する必要がある。HKJCは騎手名(英語と中国語)が刺繍された乗馬ズボン1着を無料で支給する。

また、国際競走に騎乗する騎手は、HKJCが乗馬ズボンに騎手名(英語と中国語)を刺繍する手配が出来るよう、乗馬ズボン1着をHKJCに送る必要がある。

(9) 騎乗で使用する道具

長靴、鞭、ヘルメット、保護ベスト等の騎乗で使用する騎手個人の道具は、調教で香港馬に使用する前に、洗浄および消毒のため、必ずHKJC検疫厩舎マネージャーあるいはHKJC裁決委員に提出しなければならない。遠征馬に騎乗する際に使用した衣類や道具を、調教で香港馬に使うことは許されない。つまり、香港に滞在している間に香港馬に騎乗する予定のある騎手は、少なくとも2セットの騎乗着と道具を用意する必要がある。

(10) 騎手に対する検査

① HKJCは、競走当日に無作為に騎手を選び、アルコール検出器による検査、および尿の採取による禁止薬物検査を行う。従って、最初に騎乗予定の競走の発走時刻に関わらず、第1競走の1時間前には、騎手は全員シャティン競馬場のジョッキールームに到着していなければならない。ハッピーバレー競馬場でのIJCに参加する招待騎手に対してもこれと同じ措置が取られる。また、騎手は調教で騎乗する際、検体を採取・検査される場合がある。

② HKJC競馬施行規程における騎手に対する以下の禁止薬物を、遠征騎手は理解しておく必要がある。

・アルコール - 100 mlの息に対し22マイクログラム以上のエタノール、又は血液100 mlに対し50 mg以上のエタノール

・アンフェタミン及びアンフェタミン様物質 -'エクスタシー'系を含む。偽(性)エフェドリン、フェニルプロパノールアミンを除く

・バルビツール酸誘導体

・ベンゾジアゼピンおよびベンゾジアゼピン様物質(注意:睡眠薬の錠剤には、それらの禁止薬物が含まれることが知られている)

・ベンジルピペラジン(BZP)、3-トリフルオロメチルフェニルピペラジン(TFMPP)、その他の類似するピペラジンをベースにした物質

・大麻類 - 尿1ミリリットルに対し15ng/ml以上のデルタ-9-テトラヒドロ-11-ノル-カナビノール-9-カルボン酸

・コカイン

・エフェドリン - 処方を受け認められている場合を除いて、尿1ミリリットルに対し10マイクログラム以上のエフェドリン。

・メチルエフェドリン - 処方を受け認められている場合を除いて、尿1ミリリットルに対し10マイクログラム以上のメチルエフェドリン。

・4-ロド-2,5-ジメトキシ-N-(2-メトキシベンジル)フェネチルアミン(25I-NBOMe)、4-ブロモ-2,5-ジメトキシ-N-(2-メトキシベンジル)フェネチルアミン(25B-NBOMe)、その他幻覚作用のある置換フェネチルアミン

・ケタミンおよびティレタミン

・ラシックス(フロセミド)、その他の利尿薬

・リセルグ酸ジエチルアミド(LSD)

・オピオイド - コデイン、デキストロメトルファン、ジヒドロコデイン、エチルモルヒネ、フォルコジン、プロポキシフェン、トラマドールの正常使用を除く

・フェンシクリジン

・合成カンナビノイド

・隠蔽剤

・トリプタミン誘導体

特に騎手は、以下の点に留意されたい:

・ ラシックスとその他の利尿薬は禁止薬物とみなされること。

・ 睡眠薬の錠剤にはHKJCの施行規程で禁止される薬物が含まれている可能性があること。

・ エフェドリンとメチルエフェドリンは、尿1ミリリットルに対し10マイクログラム以上が検出された場合禁止薬物とされます。これらは咳止め薬や風邪薬に含まれており、病院で処方されたり、薬局で買うことができる、入手しやすいものです。現在もしくは関連する時期に薬の処方を受ける場合には、薬にエフェドリンとメチルエフェドリンが含まれていないことを確認されたい。騎手がエフェドリンとメチルエフェドリンを含む薬の処方を受けている場合は、出来るだけ早い時期に、HKJC裁決委員に相談して薬の服用が認められるか確認されたい。

・ 香港において調教や競走で騎乗する際に、常に禁止薬物の影響下にない状態であることは、各騎手の責任である。

疑いを避けるために、閾値が明確に定められている薬物および物質を除いて、禁止物質(あるいはその異性体、代謝物、マーカー)がいかなる量であっても存在すること、もしくはサンプルから規定水準以上のアルコール量が存在することは、HKJCの方針違反とする。

(11) 騎手の負担重量超過許容範囲

もし騎手が負担重量超過で騎乗を望む場合は、出馬投票の際に申告しなくてはいけない。

以下の負担重量超過は許容される:

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 ※キロ表示はあくまでも参考

(12) 薬物・アルコール検査(調教騎乗者)

① HKJCの方針として、労働安全、馬の福祉、および薬物ゼロを確実にするために調教で騎乗する者に対して無作為の呼気検査および尿検査を実施する。

② 検査は裁決委員によって調教中のいかなる時点において実施される可能性がある。

③ 規定水準値またはそれ以上のアルコールもしくは体内に禁止薬物が発見された者は誰でも、直ちに業務から離れ厩舎施設から退くよう指示される。以後調教で騎乗するための許可を取り消すことができる。

④ HKJCの薬物防止&アルコール指針に基づく禁止薬物は、前述の騎手に対する禁止薬物と同様だが、エフェドリン、メチルエフェドリン、ラシックス(フロセミド)、およびその他の利尿薬は含まれない。

(13) 電子追跡装置

競走中全ての馬はHKJCにより定められた電子追跡装置を携帯する。

① 装置は割り当てられたゼッケンに入れられる。

(14) 飼料、敷料、水(厩舎)

① 検疫厩舎は、香港国際空港から車で約45分のシャティン競馬場内にある。

② 厩舎内は温度管理され、床面にはゴムが敷かれており、CCTV(閉回路テレビ)によって監視されている。各馬房には飼い葉桶と繋環(馬つなぎリング)が備え付けられている。

③ 検疫厩舎には、ウォーキングマシーン(ゴム床)、砂浴び場、馬衡器(体重計)、洗い場、製氷機、冷蔵庫、角馬場(オールウェザー)がある。

④ 敷料は、新聞紙(切刻んだもの)、ウッドシェービングの2種類がある。

⑤ 厩舎の水は、通常の家庭用飲料水(自動給水器設置)である。また、希望によりボトル入り蒸留水を提供するので、水を入れるためのバケツを準備されたい。

⑥ HKJCは、飼料をオーストラリア、中国、ニュージーランド、 南アフリカ、イギリス、アメリカから輸入している。飼料添加物等についても、幅広い選択が可能である。

⑦ 飼料と水の持ち込みは、検査をすることを条件に、飛行機のスペースに応じて可能である。

干し草や切りわらなどの植物性素材の輸入は、輸出国から発行される有効な植物検疫証明書が条件とされる。しかしながら、HKJCにはティモシーヘイ、ルーサンヘイ、切りわらの十分な在庫がある。

⑧ 栄養補助食品については未知の禁止物質がふくまれている場合があり、調教師自らの責任において使用されるべきである。全ての栄養補助食品、漢方薬、ホメオパシー薬品、湿布薬、その他の製品については、馬に使用する前に必ずHKJCの獣医に相談されたい。自国で使用しているからといって、香港で使用しても良いとは限らない。HKJCの施行規程では、薬理作用のある製品は禁止薬物と見なされる可能性が高い。希望があれば香港で通常使用されている栄養補助食品を提供するので、可能な限りいつでもHKJCが提供する製品を使用することが強く勧められる。

(15) 馬装具について

① 鞭と拍車

競走および調教においては拍車の装着は認められない。また、競走および調教で使用するパッド付き鞭は全て、HKJCの裁決委員の認める規格でなければならない。

※2015年秋から調教においてもレースにおいても、騎乗者は「パッド付きの鞭」を使用することが義務付けられるようになりました。(パッド付きの鞭:EnforcerInternational Lite-TouchMcKey Slick StickPersuaderPro CushProtektaSnowbeeSoft Crop

使用される鞭は、そのブランドに関係なく下記の仕様を満たさなければならない。
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② ネイザルディレイター(ネイザルストラップ鼻腔広げ)・ドロップトノーズバンド(ドイツ鼻革)、その他明示してない馬装具について

ネイザルディレイター・ドロップトノーズバンドは香港において馬への使用を許可されない。その他明示してない馬装具は、獣医部長(獣医規則・福祉・バイオセキュリティー政策部)および/または裁決委員の事前の許可がなければ、出走馬に装着できない場合がある。

③ バンデージ

 調教師は競走及び調教において、バンテージ(肢巻)を馬の肢に確実に装着しなければならない。原綿(脱脂綿)の使用は許可されない。

④ 馬装具

ブリンカー、メンコ、パシファイアー(ホライゾネット)、ヴァイザー、シャドーロール、チークピーシーズ、クロスノーズバンド、舌縛り等を使用する場合は、これらの馬装具は全てHKJCの裁決委員が認める規格でなければならず、競走当該週の木曜日午前8時の出馬投票締切り前までに、出馬投票用紙に記入し、提出しなければならない。裁決委員は獣医部(獣医規則・福祉・バイオセキュリティー政策部)と協力して、国際競走開催日までに、海外出走馬が競走および/あるいはパドックで装着する予定の馬装具検査を行う。

レースで装着はせずに、パドックおよび発走地点までの道のりでメンコを装着することは認められるが、このような場合は、装着したメンコは発走地点に到着するまで外すことは出来ない。(※馬場入り直後にメンコを外すことはできず、発走地点到着後にHKJCゲートスタッフが取り外します。)メンコをパドックで装着し、発走地点までの装着し、レースでは使用しないことは、要求された時間までにHKJCの裁決委員に通知しなければならない。
(※レースでメンコを使用する場合は、「黄色以外の色のメンコ」をご用意ください。「黄色」は、香港馬がレース前のみにメンコを使用する際の色に指定されているためです [20199月から実施]。日本馬がレース前のみメンコを使用する場合は、メンコの色指定はありません。)

革製の手綱は調教においても競走においても使用を認められないゴム製あるいは人工素材で出来た手綱を使用することが義務付けられる)。

⑥ 調教においては裁決委員により承認された規格の安全鐙しか使用することができない。

(16) 服色

服色(および帽色)は香港到着の際にHKJC検疫厩舎マネージャーに提出されたい。レース当日使用するために服色をジョッキールームで保管し、レース後すぐに各厩舎に返却する。

(17) 調教および午後運動

① 全ての調教師、調教助手、騎手、厩務員はHKJCの調教スケジュールを遵守しなければならない。

② 午後運動は検疫厩舎内に限られる。引き運動以外に角馬場で乗り運動が必要な場合はHKJC検疫厩舎マネージャーと運動の時間を決めること。

(18) 馬場および天候

① シャティン競馬場概要:右回り、平坦芝コース、幅員30.5m、ホームストレッチ430m

② ハッピーバレー競馬場概要:右回り、若干の傾斜のある芝コース、幅員30.5m、ホームストレッチ310m

③ 香港の天候:

11・12・1月の天候は通常乾燥しており平均気温は14℃~19℃である。

3・4・5月の天候は適度に湿度があり平均気温は17℃~25℃である。

④ 馬場状態
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16. 獣医関係および諸手続

※以下の内容(衛生条件等)は、変更される可能性があります。JRA馬事部、JRA栗東・美浦トレーニングセンターの 競走馬診療所等に、衛生条件・検疫等の現状をご確認ください。

(1) 重要な日程

香港への輸出90日~15日前までに、4~6週間隔で少なくとも2回(あるいは関連政府当局が承認したワクチン接種プログラムに従って)馬インフルエンザワクチンの基礎免疫を終了しているか、基礎免疫後12ヵ月以内に1回の補強接種を行なってことが必要である

香港への輸出までの14日間に指定された疾病の検査を行うこと。

香港への輸出10日前(少なくとも7日以上前)までに、その時点でその馬がいる国に関わらず、調教師はHKJCの指定の様式による第1回の薬物投与申請用紙(MDF1)をHKJCに提出すること。

香港への輸出前の3日(最短)から6日(最長)の間に、その時点でその馬がいる国に関わらず、HKJCが指定する獣医師により輸出前獣医検査を実施すること。この検査の際に、検査獣医師は、第1回の薬物投与申請用紙(MDF1)提出以降に追加投与された薬物が記載された、薬物投与申請用紙2(MDF2)(調教師による記入・サイン済み)写しを調教師より受けとること。

獣医検査の後、香港到着までに投与された全薬物リストを、薬物投与申請用紙3(MDF3)により書面でHKJCへ提出しなければならない。

注意:多国間移動を伴うワクチンおよび疾病検査に関する条件のため、以下の文章および香港特別自治区政府発行の「香港に一時的に滞在する馬への輸入許可書(Export Certificate for Horses Temporarily Imported into Hong Kong・2020年9月改正版)」を参照されたい。

「香港国際競走出走馬薬物(投与)申請用紙(Medication Declaration Form for Racehorses Travelling to Hong Kong to Compete in International Races)(MDF1)」、「香港国際競走出走馬最新薬物(投与)申請用紙(Medication Declaration Update Form for Racehorses Travelling to Hong Kong to Compete in International Races)(MDF2)」、「香港国際競走出走馬香港入国前薬物申請用紙(Post -Arrival Medication Declaration Form for Racehorses Travelling to Hong Kong to Compete in International Races)(MDF3)」、「香港国際競走出走馬輸出前獣医検査用紙(Pre-Travel Veterinary Inspection Form for Racehorses Travelling to Hong Kong to Compete in International Races)」

(2)重要な事項

次の事項については、注意深く読み、よく理解すること

① 輸出前の扱い

① 輸出前の扱い

a) 出走する全ての馬は、競走当日、全ての禁止薬物の影響下にない状態でなければならない。

b) 調教師は、香港で適用されている「競走前に薬物が体内から消えるのに必要な期間」が、他の競馬統轄機関によって用いられ/勧告されている期間と異なり、より厳しい可能性があることを理解すること。例えば、クレンブテロールの使用中止期間は21日間をHKJCは勧める。

c) 薬物を投与する前に、特定の薬物に対して香港で適用されている「競走前に薬物が体内から消えるのに必要な期間」について、獣医部長(獣医規則部)(Dr. Anil Prabhu Fax: +852-2602-3305 またはEmail: anil.prabhu@hkjc.org.hk )に書面にて説明を求めることは、調教師の責任である。

d) 調教師は、一部のコルチコステロイド、ホルモン、プロカイン・ペニシリン、その他の排泄期間が長い薬物は、投与後数ヶ月の間検出されるかもしれないことを再度認識するとともに、これらの物質全てが馬体内に存在しないことを保証する責任を負う。

e)「競馬、生産および賭事に関する国際協約」の第6E条に従って、現役競走馬に投与すべきでない(特にアナボリック物質を含む)いかなる薬物を投与された馬は、出走が認められない。しかしながらそのような薬物は例外的な状況において、IFHAの治療用施設における例外的使用に従い投与された場合、投与された際に滞在していた国がどこであれ、分析検査結果に関係なく、投与日から6か月の間、競走に出走することが許可されない。

( https://www.ifhaonline.org/default.asp?section=IABRW&area=2#article6e )

f)「競馬、生産および賭事に関する国際協約」の第6D条及び6E条に従って、

 ・生後3年6ヶ月未満で、これまで骨吸収抑制剤の投与を受けたことがある馬、もしくは、

 ・生後3年6ヶ月以上で、出走する競走の日から数えて30日以内に骨吸収抑制剤の投与を受けた馬

上記いずれかに当てはまる馬は、出走が認められない。

② 薬物投与リスト

a) 調教師は、薬物投与リストについて、所定の用紙に記入のうえHKJC獣医部に、(その時点でその馬がいる国に関わらず)香港への輸出10日前(少なくとも7日以上前)までに提出なければならない。その受理をHKJCで確認する。

b) そのリストには、香港への輸出前1ヶ月以内に投与された全ての薬物が記載されていなければならない。また、全てのアナボリック製剤、長時間作用性のコルチコステロイド、ホルモン、プロカイン・ペニシリン、インプラントを含む排泄期間が長い薬物の最終投与日が、記載されていなければならない。このことは、香港への輸出前に、その馬がいる国に関わらず適用される。

c) HKJCが指定する検査獣医師は、その検査の際に、最初の薬物申告以降に投与された薬物を所定の用紙に記入の上HKJC獣医部あてに提出しなければならない

d) 輸出前獣医検査から香港に到着するまでに投与された全ての薬物は、所定の用紙にて速やかにHKJC獣医部に申告しなければならない。

e) 重要:投与薬物については、仮にHKJC以外の競馬統轄機関の競馬施行規程において、それらが禁止物質に(が)含まれようと含まれまいと、投与された全ての薬物を申告しなければならない

③ 輸出前獣医検査

a) この検査は輸送と出走の適性を獣医学的に評価するための強制的な検査であり、その時点でその馬がいる国に関わらず、香港への輸出前3日(最短)から6日(最長)の間に検査を実施し、その結果を所定の用紙に記入の上、報告しなければならない。

b) HKJCが指定する検査獣医師が、香港への輸出3日前までにHKJC獣医部に、検査報告書および最新の薬物投与リストを送付しなければならない。検査報告書の受理をHKJCで確認する。締め切り日までに提出がない場合、輸送申請の承認を妨げることとなる。

④ 馬インフルエンザワクチン

a) 各国の獣医衛生当局は、帰国時に、異なるプログラムに基づく接種または追加接種を求める可能性があるので、あらかじめこれらを想定した接種計画を立てる必要がある。

b) いかなる馬も、登録された獣医師により、以下に定めた方法で、正しく馬インフルエンザワクチン接種が行われたことが証明されないかぎり、香港へ輸送することはできない。

当該馬の出国90日~15日前までに、4~6週間隔で少なくとも2回の、あるいは関連政府当局が承認したワクチン接種プログラムに従って馬インフルエンザワクチンの基礎免疫を終了していることが必要である。

または

基礎免疫後(4~6週間隔ですくなくとも2回、または関連政府当局が承認したワクチン接種プログラムに従って馬インフルエンザワクチンの基礎免疫を終了していること)12ヵ月以内に1回の馬インフルエンザワクチンの補強接種を行なっているか、定められた補強接種後、12ヵ月以内に1回の馬インフルエンザワクチンの補強接種を行なっているか、あるいは、基礎免疫後、毎年、12ヵ月以内に定期的に馬インフルエンザワクチンの補強接種を受けていることが必要である。

c) 詳細については後述する「香港へ一時的に滞在する馬についての獣医規定」を参照されたい。

⑤ 輸送前検査

a) 次の伝染病の検査(馬伝染性貧血、馬ピロプラズマ症)が、通常滞在している国から出国前の14日以内に行われなければならない

b) 馬インフルエンザの検査は輸出前の48時間以内に輸出国にて行わなければならない

c) 詳細については後述する「香港へ一時的に滞在する馬についての獣医規定」を参照されたい。

(3) 出発前・到着後検査、検疫手続、治療処置、薬物検査

① 国際競走に登録した馬の香港への一時的輸入についての馬衛生条件は、香港政府のウェブサイト:

https://www.afcd.gov.hk/english/quarantine/qua_ie/qua_ie_ipab/qua_ie_ipab_ihea/qua_ie_ipab_ihea.html を参照されたい。

詳しくは、以下の連絡先または各国の馬輸送会社(HKJC指定)に問い合わされたい。

Dr Kenneth Lam

Executive Manager, International Veterinary Liaison and Epidemiology

The Hong Kong Jockey Club

Sha Tin Racecourse, New Territories

Hong Kong SAR, China

Tel: (+852) 2966 6617 Fax: (+852) 2602 3305 

E-mail: kenneth.hk.lam @hkjc.org.hk

出走馬関係者は、遠征に出発する前に、最終目的地を含む全ての滞在国の獣医機関に問合せ、全ての国の馬輸入衛生条件を満たしていることを確認する必要がある。

② 全ての招待馬は、香港へ出発する前に、馬が長距離の陸・空輸送に耐えられかつ輸送による各種疾病を発症する危険性を減じるため、かかりつけの獣医師による血液検査および気道の内視鏡検査を含む獣医検査を受けることを強く勧める。軽度または潜在的呼吸器感染でも間違いなく輸送により悪化し、出走の可能性を危うくし、さらにその後の健康に悪影響を与える可能性があるためである。

③ 全ての招待馬は、香港への輸出前に、(その時点で、その馬がいる国に関わらず)HKJCが承認する獣医師の厳密な輸出前検査を受けなければならない。この検査の目的は次に掲げる事項を引き起こす可能性がある明確な疾患がないことを証明するためである。

・ 出走の可能性を危うくすること

・ 競走能力を減退させること

・ 競走中に跛行または故障を引き起こすこと

・ 輸送中に健康に悪影響を与えること

この検査における歩様検査は、最低限、硬く平坦な地面で曳き馬による速歩で実施しなければならない。また運動器官については触診しなければならない。

その検査の様子をビデオ撮影(撮影者から見て、少なくとも距離20mの間を馬が行き来する様子を撮影)し、Whatsapp(テキストアプリケーション)で獣医規則部宛に共有しなくてはならない(送信先アカウント:+852-5200-6626 Dr. Anil Prabhu)

④ 出発前に投与された治療薬に対して、馬体内に禁止薬物が残存しているかどうかを判断する自主的検査を受けることができる。ただしこれはあくまで助言を与えるだけであり、公式な検査は香港で検体を採取して行われる。これについての詳細はHKJC獣医部から入手できる。

⑤ 調教師が1名以上の厩務員を馬に同行させる場合、調教師がHKJCに反対の書面を提出しない限りは、全厩務員は検査の一連の手続きについて調教師を代表できるものと判断される。

⑥ 香港の検疫厩舎に到着した全ての馬は、馬インフルエンザと腺疫の検査のために鼻咽頭スワブを鼻孔に挿入され、禁止薬物検査のため血液および尿検体を提出しなければならない。調教師は、馬の検疫厩舎到着の際、サンプル採取を手伝い、それに立ち会うために代理人が現場にいるようにしなければならない。契約しているフライング・グルーム、他の馬の厩務員、あるいはHKJCのスタッフはこの過程において手伝うことを許可されない。

⑦ サンプルがこの検査での禁止薬物への陽性反応があった場合、また輸送前薬物リストまたは輸送中に投与された(香港到着後速やかに書面にて申告された)治療の記録が検査結果と一致しない場合には、出走前のいかなるときにも裁決委員の完全な裁量において馬の出走が禁止される場合がある。もしその馬がそれらの事情により出走取消しになった場合、遠征補助金(馬の輸送費・関係者への補助金など)および出馬登録料が、HKJCの理事会の裁量で没収される場合がある。

⑧ 施行規定に従って、競走能力に影響する、または影響を与えた可能性がある、状況、異常、怪我、病気について、調教師はできるだけ早く獣医師に報告する必要がある。

⑨ 香港で出走する全ての馬は、競走の前日に行われる獣医師検査に合格しなければならない。

⑩ 管理馬が、HKJC裁決委員あるいは獣医規則バイオセキュリティ担当委員が行う競走後の臨床検査に選ばれた場合は、競走後すぐに内視鏡および破行検査が行われることを理解されたい。この検査で馬の競走能力に影響を与えかねない重要な発見があった場合は、情報が一般に公表される。

(4)一般とのコミュニケーション

HKJCは最高水準の規則と透明性を目指して取り組んでいる。そのためHKJCの判断よって、競走前後の出走馬の獣医情報が発表されることもある。いかなる発表の場合も、事前に調教師に相談する。

(5)予防接種と検疫

① 馬に接種された全ワクチンについてのワクチン証明書を、HKJCおよび香港政府の検査官の求めにより提示しなければならない。

② 招待馬は指定された検疫厩舎に入厩し、調教時間・場所、HKJCと香港政府による書面および口頭による諸注意事項・指示事項を厳守しなければならない。香港に一時滞在している全外国遠征馬については同じ衛生条件を満たしているので、別段の指示がなければ、お互い同じ時間帯に調教馬場を使用することができる。しかし、香港馬については、異なった時間帯に調教を行う。検疫区域への立寄りはHKJC警備部に登録され、認定された者だけに制限される。

(6) 治療及び禁止薬物

① HKJCの競馬施行規程は、出走馬が禁止薬物の影響下にないこと原則としており、出走する全ての馬についてレース前に禁止薬物検査が行われる。また指定された馬についてはレース後も禁止薬物検査が行われる。

② 施行規程により、出馬投票した馬のレース前の検査で、首席分析担当者または彼に権限を与えられた他の分析担当者が、禁止薬物の陽性または陽性の可能性があると報告した場合、裁決委員は彼らの裁量で当該馬の出走を取消す権限を有する。

③ 出馬投票した馬に禁止薬物が投与もしくはさらされていたことが判明した場合においては、その調教師は施行規程違反により処罰されることがある。

④ 香港滞在中、HKJCの獣医委員による事前の許可なしに、競走馬に対していかなる治療も行ってはならない。治療を行う資格を与えられているのはHKJCの獣医委員だけである。何らかの治療が行われた疑いが生じた場合、当該馬の調教師または彼に認可された代表者は、HKJCの獣医師に連絡をとらなければならない。

⑤ 全ての出走馬はレース当日にはいかなる治療も受けてはいけない。治療の定義は、いかなる薬物の口、鼻あるいは胃からの投与、注射、局所使用、吸入、その他の方法による投与である。また、許可あるいは助言に基づく投与、獣医師の監視の下の投与に関わらず、無制限に禁止薬物および治療効果のある物質を投与することも含む。さらに馬に効果をもたらすいかなる身体的処置の施術、適用も含む。レース当日は、馬は自発的に口から通常の飼料や水分を接種することのみ認められている。競走当日はいかなる馬もレースを完了するまでHKJC獣医部からの明確な承認なしに、内視鏡検査を受けることはできない。また、手技治療は競走当日の出走予定競走前におこなってはならず、予定されている発走時間の2時間以内に、アイス(氷)、アイスパックおよび冷水を用いた治療を馬の肢に施すことも禁止されている。

⑥ レース当日に、製造者の推奨投与量に従って、禁止薬物を含まない電解質のサプリメントを、口から摂取するために飼料に追加しても構わない。しかしながら、いかなる状況においても、栄養補助食品(サプリメント)を注射器、経口投与器、あるいは他の方法で馬に投与することは禁止されている。

⑦ 香港滞在中に治療行為をする獣医師は、獣医登録法令により、香港獣医委員会に登録されなければならない。この登録には数週間を要する。自ら手配する獣医師が診療したり、特定の獣医師の診療を受ける場合には、少なくとも治療行為の行われる4週間前までにあらかじめ香港獣医委員会に申請すること。

⑧ 香港で適切に登録された外来の獣医師により馬に行なわれる全ての診療治療・処置は、HKJCの獣医師によって監督される。

⑨ HKJCの競馬施行規程に記載されている禁止薬物は以下のとおり

(a) 次の体内組織の1つ以上に作用/効果をもたらしうるもの:

-神経系 -生殖器系

-心(臓)血管系 -筋・骨格系

-呼吸器系 -血液

-消化器系 -免疫系(病原体に対抗する認可されたワクチン以外)

-泌尿器系 -内分泌系

(b) 内分泌物および類似合成物

(c) 隠蔽剤

(d) 酸素キャリア

(e) 哺乳動物の体内において、もしくはその遺伝子発現に関して作用・影響する物質。これには、ゲノム配列を変えたり、または遺伝転写(後)の遺伝発現調節能力を持つ遺伝子編集物質、または遺伝子発現に直接的もしくは間接的に作用する、あるいはその発現を操作する物質を含むこととする(これに限らない)。

下記の閾値までは影響しないものとする。

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注釈:

a)抱合型物質とは、抱合体から遊離することができる物質をいう。

b)閾値の数値は言外の数値を含まない(例えば0.3は0.300と同じ)

c)各閾値は、尿と血漿の中にそれぞれ同物質が存在する場合、個別に取り扱う

d)検査サンプルで閾値を超えたかどうかは、検出された濃度と検出方法に関連する不確実性(検出誤差)によってのみ立証される。

e)尿中の物質の濃度と閾値を比較する際、尿サンプルの比重については考慮しない。

(7) 装蹄

① 全ての出走馬は四肢にアルミ蹄鉄を装着しなければならない。蹄鉄なしでの出走は認められない。

② 要望すれば、HKJC装蹄師による装蹄を受けることができる。

③ 釘で打ち付ける蹄鉄以外の蹄鉄を競走で使用する場合は、調教師は事前にHKJC獣医部の承認を得なければならない。また、ウェッジや皮革等を蹄鉄と蹄の間に挟ませる場合も、HKJC獣医部の検査を受け、その承認を得なければならない。

④ 必要性があれば接着アルミ蹄鉄の使用も許可されるが、その場合はHKJC獣医部の承認を得なければならない。接着蹄鉄の装着または再装着は、発走時刻の2時間前からはできないことに注意されたい。

※発送時刻から2時間以内ではあるが、パドック出発前の緩鉄/落鉄の場合は、裁決+調教師(助手)+獣医師+装蹄師による協議のもと、 通常の蹄鉄を釘打ち出来るかが検討される。もし、通常の蹄鉄が適さないと判断されれば、競走除外となる。

⑤ スパイクや歯鉄等の他馬に危害を与える可能性のあるものの使用は、HKJC競馬施行規程において禁止されている。

⑥ 馬の関係者は自ら手配した装蹄師の装蹄を受けることができるが、その場合はHKJC検疫厩舎に装蹄師が到着する予定の3日前までに、HKJC獣医部まで書面により連絡しなければならない。

⑦ 出走馬はレース前日のHKJC獣医によるレース前検査の際に、レースで使用する蹄鉄を着用していなければならない。

※ 日本で主に使用されている蹄鉄のなかには香港で使用できないものもありますので、トレセン診療所にご確認下さい。

(8) 競走馬の診療

① HKJC競走馬診療部(DVCS)の獣医師は、香港滞在中の全ての競走馬に対して定期的に診療を行う。

② 管理馬の診療について質問があれば、DVCS部長へ問い合わされたい。

Dr Brian Stewart, BVSc (Hons), MBA
Head of Veterinary Clinical Services
Department of Veterinary Clinical Services
The Hong Kong Jockey Club
Sha Tin Racecourse, New Territories
Hong Kong SAR, China
Tel: (+852) 2966 8830 Fax: (+852) 2966 6622 
E-mail: brian.d.stewart@hkjc.org.hk

③ 管理馬が特定の診療を必要とすることが予想される場合は、香港への移動前にDVCS部長へ連絡されたい。

(9) 発走練習

芝馬場や全天候型馬場において管理馬に発走練習をさせたいと希望する海外の調教師は、以下のHKJC職員のいずれかの許可を得なければならない。

・ 発走委員:Tony Speechley Tel:(+852) 2966 5024 携帯:(+852) 6431-8424

・ 裁決委員:Kim Kelly Tel:(+852) 2966 8761 携帯:(+852) 6792-6181

(10) 競走前のパドックでのスクーリング

HKJCは海外の調教師に国際競走前に先立ち、馬がパドックでスクーリングを行なう機会を提供する。外国調教馬は国際競走前の決められた日にスクーリングを行なうことができる。スクーリングは検疫厩舎マネージャーを通して手配することができる。

(11) 香港に一時的に滞在する馬に関する獣医規定

・出国前隔離の必要性: 無し

・出国前検査

- 以下の検査のサンプルは出国前の14日以内に採取されなければならない。

-馬伝染性貧血(EIA)検査(寒天ゲル内沈降反応による)

-馬ピロプラズマ症検査(馬ピロプラズマ病(Babesia equi およびB.caballi)に対するIFAT(間接蛍光抗体試験))

- 馬インフルエンザ検査として、輸出国・地域において出発前48時間以内に鼻腔から採取したサンプルを採取し、以下の検査のうちの1つにおいて陰性となる必要がある。

-ポリメラ-ゼ連鎖反応試験(A型)

-米国Becton Dickinson社製造の迅速診断キット(A型もしくはA・B型)

-富士レビオ社製造のエスプライン インフルエンザA&B-Nキット

・予防接種

- 馬インフルエンザ

当該馬の出国90日~15日前までに、4~6週間隔で少なくとも2回、あるいは関連政府当局が承認したワクチン接種プログラムに従って馬インフルエンザワクチンの基礎免疫を終了していることが必要である。もしくは、基礎免疫後(4~6週間隔ですくなくとも2回、または関連政府当局が承認したワクチン接種プログラムに従って馬インフルエンザワクチンの基礎免疫を終了していること)、12ヵ月以内に1回の馬インフルエンザワクチンの補強接種を行なっているか、定められた補強接種後、12ヵ月以内に1回の馬インフルエンザワクチンの補強接種を行なっているか、あるいは、基礎免疫後、毎年、12ヵ月以内に定期的に馬インフルエンザワクチンの補強接種を受けていることが必要である。

*帰国および更なる輸送に関する要件:自国への帰国および他国への更なる輸送に当たっては、追加の輸出検疫期間、予防接種、治療(駆虫や殺虫剤スプレー等)および臨床検査の要件が課される可能性がある。詳細については、輸送日程を計画する前に、指定馬輸送会社にお問い合わせ下さい。

  1. 以上の規程は、当該馬の関係者が輸送日程を計画する一助となるもので、条件は変更されることがある。詳細は香港のAFCDのウェブサイトを参照されたい。

香港への一時的輸入馬には、出発地での公認獣医師が作成され正しく記入された一時的輸入のための書類(Export Certificate for Horses Temporarily Imported into Hong Kong (version: September 2020))が添付されなければならない。

  1. 検査を求められている疾病が相当の期間発生していないことを証明できる各国の能力により、検査要件は随時変更されることがある。
  2. 馬輸送会社や各国の動物衛生当局は、規程に関する最新の情報を有している。
  3. 国際競走への招待を受諾した関係者に対して、HKJCの規制上の要件を全て述べたより包括的な書類が送付される。
  4. 当該馬が香港へ入国する際、自国へ再入国する際、もしくは次の目的地である他国へ入国する際には、政府による公式な健康証明書が必要である。またその健康証明書は当該馬の輸送日程によって異なる。
  5. 香港への輸入に必要な全ての検査を自国で終了していれば、多国間の輸送日程の場合でも更なる検査が行われることはない。ただし、当該馬は競走中を除いて香港馬や当該馬と異なる衛生条件にある馬から隔離されていなければならない。
  6. 香港への輸入後14日間はいかなるワクチンも投与できないことに留意されたい。
  7. 受胎馬の香港への一時的輸入はできないことに留意されたい。

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