国際格付番組企画諮問委員会(International Grading and Race Planning Advisory Committee: IRPAC)は、香港を国際セリ名簿基準書(International Cataloguing Standards book)のパートⅠ国に昇格させる。この昇格は国際サラブレッド競売人協会(Society of International Thoroughbred Auctioneers: SITA)の承認を受けており、9月1日から発効する(訳注:SITAは世界中の大手セリ会社で構成されており、IRPACが下した決定を承認する役割を担う)。
この昇格により、香港の17レースがグループ競走、3レースがリステッド競走(準重賞)として国際的に認められ、世界中のセリカタログでブラックタイプ競走とされる。
これまで、香港はパートⅡ国と見なされ、国際的なG1格付けは厳選された11レース、G2格付けは3レースのみに付与されていた。
今回、グループ競走として国際的に認められるのは以下の17レースである。
センテナリースプリントカップ(G2)
オリエンタルウォッチシャティントロフィー(G2)
プレミアボウル(G2)
チェアマンズトロフィー(G2)
スプリントカップ(G2)
ナショナルデーカップ(G3)
セレブレーションカップ(G3)
ササレディーズパース(G3)
ボーヒニアスプリントトロフィー(G3)
チャイニーズクラブチャレンジカップ(G3)
ジャニュアリーカップ(G3)
センテナリーヴァーズ(G3)
クイーンマザーメモリアルカップ(G3)
シャティンヴァーズ(G3)
ライオンロックトロフィー(G3)
プレミアカップ(G3)
プレミアプレート(G3)
また、リステッド競走として国際的に認められるのは以下の3レースである。
香港クラシックマイル
香港クラシックカップ
BMW香港ダービー
一方、IRPACはSITAの承認を受け、韓国の国際セリ名簿基準書パートⅡ国への昇格も認めた。これは7月1日から発効する。韓国の6レースがパートⅡ国の競走として認められたが、2016年7月1日以降は5レースしか予定されていないため、2016年国際セリ名簿基準書には5レースだけが記載される。
グループ競走の格付けは1971年に欧州で開始され、その後1973年に米国とカナダでグレード競走として採用された。セリカタログで世界最重要レースを指定する方法の統一化は、1981年に国際セリ名簿基準委員会(International Cataloguing Standards Committee)の設立とともに始まった。ブラックタイプ競走の評価基準は、1985年1月1日施行のレースから適用が開始された。国際ガイドラインの下、パートⅠ国のグレード/グループ競走あるいはブラックタイプ競走と認められたレースの優勝馬もしくは3着内馬はセリカタログにおいてボールドタイプ(太字)で記される。パートII国でも優勝馬と3着内馬はボールドタイプで記されるが、グレード/グループ競走の格付けは認められない。
By Blood-Horse Staff
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[bloodhorse.com 2016年4月1日「Hong Kong Promoted to Part I Status」]