クールモア牧場はアイルランドで供用する種牡馬群の種付料を発表した。新たに3頭の優良馬カラヴァッジオ(Caravaggio)、チャーチル(Churchill)、ハイランドリール(Highland Reel)がその種牡馬群に加わる。
エイダン・オブライエン調教師が手掛けたこれら3頭は、ビッグレースを制している。カラヴァッジオは2歳のときにフェニックスS(G1)で優勝し、3歳の今年はコモンウェルスカップ(G1 ロイヤルアスコット開催)を制した。その種付料は3万5,000ユーロ(約473万円)となる。
スキャットダディ産駒のカラヴァッジオは、サドラーズウェルズやガリレオを父とする繁殖牝馬にとって貴重なアウトクロス(異系交配種)となる。
英2000ギニー(G1)と愛2000ギニー(G1)を制したチャーチルと、多くのG1勝利を果たしたハイランドリールの種付料はまだ発表されていない。両馬ともブリーダーズカップ開催(11月3日・4日 デルマー競馬場)に出走予定である。[訳注:チャーチルはBCクラッシック(G1)7着、ハイランドリールはBCターフ(G1)3着となり、それぞれ3万5,000ユーロ(約473万円)と1万7,500ユーロ(約236万円)で供用される]。
2012年からプライベート価格で供用されてきたファストネットロック(Fastnet Rock 16歳)の種付料は7万ユーロ(約945万円)と公示された。同馬のアイルランドでの種付料が直近で公示されたのは2011年だったが、その時の種付料は3万ユーロ(約405万円)だった。
ファストネットロックは10月29日、欧州で今年初めてのG1優勝産駒を送り出した。それは、リディアテシオ賞(G1 カパンネッレ競馬場)を制したラガノア(Laganore)であり、ファストネットロック(父デインヒル)にとって29頭目のG1優勝馬となった。
ノーネイネヴァー(No Nay Never 父スキャットダディ)は、その初年度産駒の1頭が今年のタタソールズ社10月1歳セール・ブック1において85万ギニー(約1億3,388万円)で購買された(訳注:この産駒は日本で出走予定)。同馬の種付料は1万7,500ユーロ(約236万円)から2万5,000ユーロ(約338万円)に引き上げられる。
ゾファニー(Zoffany)の種付料は1万ユーロ(約135万円)引き下げられて2万5,000ユーロ(約338万円)となる。また、キャメロット(Camelot)とウォーコマンド(War Command)の種付料も引き下げられる。長年にわたってリーディングサイアーの地位にあるガリレオの種付料は引き続きプライベート価格である。
クールモア牧場のセリ担当部長であるデヴィッド・オローリン(David O'Loughlin)氏はこう語った。「将来有望な3頭を新たに迎えることに満足しています。生産者たちが大変な情熱を注いで種付計画を立てていることは分かっています。それを念頭に、とても速い脚を持つカラヴァッジオなどすべての種牡馬の種付料を決定しました。これらの馬は種付料以上の成果をもたらすものと考えています」。
By Ollie O'Donoghue
(1ユーロ=約135円、1ポンド=約150円)
[Racing Post 2017年10月30日「Caravaggio, Churchill and Highland Reel to join Coolmore roster」]